(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

(題)短編集『統合失調症と精神医学の差別』

統合失調症の「誰かに嫌がらせを受けていた事実は認められないが、本人曰く、いじめに繰り返しあっていた」「自室にいるとき、女性の顔のようなものが見える(幻視)」を理解する(1/8)【統合失調症理解#16-vol.2】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.34 目次・中3の2学期頃から勉強を重荷に感じるようになってきた・自分のことがうまく理解できなくなってきた・自分のことがうまく理解できないもう一つの例・part.2の締めの言葉 前回、「思春期に発症し典型…

統合失調症の「思春期に発症し、典型的な経過がみられたケース」を理解する(1/2)【統合失調症理解#16-vol.1】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.33 この世に異常なひとなどただの一人も存在し得ないということを以前、論理的に証明しましたよね。 ----- そのときの記事をいちおう挙げておきますね。 (注)もっと簡単にそのことを証明する回はこちら。 = …

〝統合失調症〟に見られた2つのパターン(1/6)

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.32 目次・"統合失調症"の症例がふたつに分かれる・「現実修正解釈」型・「勝手にひとつに決めつける」型 ◆"統合失調症"の症例がふたつに分かれる 昨年2020年の2月頃からずっと、統合失調症と診断されたひと…

精神医学の「統合失調症のひとには病識がない」という言い草に、温厚なみなさんですら激怒する理由(1/4)

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.31 目次・健康、病気の定義から・一部のひとたちを異常と決めつけ、差別する・おのれの人間理解力が未熟であることの自覚がない・「真に自覚あるもの」と「真に自覚無きもの」 ◆健康、病気の定義から (精神…

統合失調症の「話が途切れ途切れになる」「頭が飛ぶ」「ピコーンときてバリバリする」を理解する(1/8)【統合失調症理解#15】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.30 目次・いつもの前置き・話が途切れ途切れになる・「理解可能」なひとを「理解不可能」であることにする・障害という言葉を使って「理解不可能」と表現する・表現内容まで「理解不可能」であることにする…

統合失調症の「朝空が白んできた頃、誰かが郵便ポストに僕の扱いに関する指令を入れていった」「某タレントがすずめの声でテレパシー交信をとり始めた」を理解する(1/6)【統合失調症理解#14-vol.9】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.29 あらすじ 小林和彦さんの『ボクには世界がこう見えていた』(新潮文庫、2011年)という本をとり挙げさせてもらって、今回で9回目、最後になります。 小林さんが統合失調症を「突然発症した」とされる日…

統合失調症の「友人、某タレント、某大物世界的ミュージシャンと、次々にテレパシーで交信した」を理解する(1/7)【統合失調症理解#14- vol.8】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.28 あらすじ 小林和彦さんの『ボクには世界がこう見えていた』(新潮文庫、2011年)という本をとり挙げさせてもらって、今回で8回目です(全9回)。 小林さんが統合失調症を「突然発症した」とされる日の…

統合失調症の「テレビで自民党大物政治家が僕のことで喜ぶ」「アナウンサーがニュースで僕のことを仄めかす」「夜中の誰かが階段を駆け降りていった音は、睡眠中に僕の脳波をはかっていた者の慌てて逃げていく足音だった」を理解する(1/6)【統合失調症理解#14-vol.7】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.27 あらすじ 小林和彦さんの『ボクには世界がこう見えていた』(新潮文庫、2011年)という本をとり挙げさせてもらって、今回で7回目です(全9回)。 小林さんが統合失調症を「突然発症した」とされる日の…

統合失調症の「通りかかった男女が、あっちに行けば楽なのにね、とささやいた」「おかもちの中からとり出した割り箸には意味があるはずだった」を理解する(1/5)【統合失調症理解#14-vol.6】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.26 あらすじ 小林和彦さんの『ボクには世界がこう見えていた』(新潮文庫、2011年)という本をとり挙げさせてもらって、今回で6回目です(全9回)。 小林さんが統合失調症を「突然発症した」とされる日の…

統合失調症の「何者かが僕に、世界は僕のためにあるというシグナルを送り続けている」を理解する(1/6)【統合失調症理解#14-vol.5】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.25 あらすじ 小林和彦さんの『ボクには世界がこう見えていた』(新潮文庫、2011年)という本をとり挙げさせてもらって、今回で5回目です(全9回)。 小林さんが統合失調症を「突然発症した」とされる日の…

統合失調症の「自民党有名某政治家の分身が笑うのが聞こえた」を理解する(1/5)【統合失調症理解#14-vol.4】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.24 あらすじ 小林和彦さんの『ボクには世界がこう見えていた』(新潮文庫、2011年)という本をとり挙げさせてもらって、今回で4回目です(全9回)。 小林さんが統合失調症を「突然発症した」とされる日の…

統合失調症の「駅舎に書かれていた駅名から、或る暗号を受けとった」を理解する(1/3)【統合失調症理解#14-vol.3】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.23 あらすじ 小林和彦さんの『ボクには世界がこう見えていた』(新潮文庫、2011年)という本をとり挙げさせてもらって、今回で3回目です(全9回)。 小林さんが統合失調症を「突然発症した」とされる日と…

統合失調症の「新聞記事を読み、国が僕を守ろうとしてくれていると確信した」を理解する(1/4)【統合失調症理解#14-vol.2】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.22 あらすじ 小林和彦さんの『ボクには世界がこう見えていた』(新潮文庫、2011年)という本を、前回から、とり挙げさせてもらっています。 これから、小林さんが統合失調症を「突然発症した」とされる日と…

統合失調症の「発症前のある時期から、テレビ、ラジオ、本の情報に過敏に反応して、いろんなメッセージを受けとるようになった」を理解する(1/5)【統合失調症理解#14-vol.1】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.21 目次・発症数ヶ月前から始まった「メッセージを受けとる」・野坂昭如、とんねるず石橋貴明を殴る(出来事1)・野坂、衆院選で新潟3区から出馬する(出来事2)・現実を自分に都合良く解釈する ◆発症数…

統合失調症の「殺し屋に狙われているという幻覚(幽霊論)」を理解する(1/6)【統合失調症理解#12-part.2,13】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.20 目次・殺し屋に狙われているという幻覚・錯覚する・錯覚しているはずはないという自信・まとめ・牛の怪物に襲われる幻覚・締めの言葉 ◆殺し屋に狙われているという幻覚 以前論理的に証明しましたように、…

統合失調症の「カガヤ臭いという声が聞こえてくる(幻聴)」を理解する(1/7)【統合失調症理解#12-part.1】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.19 目次・「幻聴」と「幻覚」を2回に分けて考察する・「カガヤ臭い」という声が聞こえてくる(幻聴)・「現実」を「予想」のほうに合わせる ◆「幻聴」と「幻覚」を2回に分けて考察する この世に異常なひと…

統合失調症の「スーパースターに愛されている」を理解する(1/7)【統合失調症理解#10,11】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.18 目次・(精神)医学が世間の偏見を正せるはずはない・「世界的なスーパースターに愛されている」・感じているところが錯覚である可能性・「ミュージシャンが愛のメッセージを送ってくる」 ◆(精神)医学…

統合失調症の「赤の他人の怒ったような顔写真を見て、自分の父親は怒っているととる」を理解する(1/4)【統合失調症理解#9】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.17 この世に異常なひとなど、ただのひとりも存在し得ないということを以前、論理的に証明しましたよね。 ----- そのときの記事を一応挙げておきますよ。 (注)もっと簡単に確認する回はこちら。 ----- そして…

統合失調症の「他人が身体のなかに入ってくる」を理解する(1/5)【統合失調症理解#8】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.16 目次・20代女性の訴え・推測その1(悪く思われているのではないかと気になる)・推測その2(ああだこうだと考えてしまう)・推測その3(おぞましい想像をしてしまう)・(精神)医学は差別する ◆20代…

統合失調症の「下校途中の高校生に、働かないで何してんだ、あいつは変態だとバカにされる」「テレビCMに犬の食品を勧められる」「車からエンジン音に合わせ、殺してやる、うちの製品をバカにしやがって、という声が聞こえ、追いかけられる」を理解する(1/6)【統合失調症理解#7-part.3】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.15 目次・場面4:高校生幻聴・場面5:テレビ・ラジオ幻聴・場面6:仲間幻聴・場面7:車幻聴・医学がCさんを「理解不可能」と決めつけるやり方・医学もCさんのように「現実修正解釈」をやってきた ◆場…

統合失調症の「朝鏡を見ると、顔や身体の他の部分に女性の名や悪口などが描かれている」を理解する(1/2)【統合失調症理解#7-part.2】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.14 目次・場面2:朝起きたら身体中が痛い・場面3:朝起きたら身体中に落書きされている ◆場面2:朝起きたら身体中が痛い 「理解不可能」なひとなど、この世にただのひとりも存在し得ないということを以前…

統合失調症の「自分しか知らないはずのことをみんなが何故か知っている」「幻聴が同級生の声で早く死んじゃえばいいのにと言ってくる」「夜になると近所から悪口が聞こえる」を理解する(1/4)【統合失調症理解#7-part.1】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.13 目次・場面1:中学生時代(幻聴)・自分しか知らないことをみんなが知っている・同級生、家族、近所からの悪口 ◆場面1:中学生時代(幻聴) この世に異常なひとなどただのひとりも存在し得ないというこ…

統合失調症の「声が命令してくる(幻聴)」を理解する(1/3)【統合失調症理解#5,6】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.12 この世に異常なひとなど、ただのひとりも存在し得ないということを以前、論理的に証明しましたよね。 ----- そのときの記事をいちおう挙げておきますね。 (注)もっと簡単に確認する回はこちら。 ----- そ…

統合失調症の「監視されている」「数字が合図を送ってくる」「盗聴されている」を理解する(1/8)【統合失調症理解#4】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.11 目次・ある男性の3つの訴え・監視されている(ⅰ)・監視されている(ⅱ)・数字が合図を送ってくる・盗聴されている(ⅰ)・盗聴されている(ⅱ)・盗聴されている(ⅲ)・(精神)医学は人間差別の体系である ◆ある男…

統合失調症の「わたしはエスパーだ」「頭のなかを監視されている」を理解する(1/10)【統合失調症理解#3】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.10 目次・当事者Aさんが語る5つの場面・場面1(男たらしだという噂が聞こえてくる)・場面2‐Ⅰ(ひとに言い当てられた)・場面2‐Ⅱ(言い当てられたと思い込んだ)・場面2‐Ⅲ(見抜かれていないかと心配…

統合失調症の「頭の中に機械が埋め込まれている」を理解する(1/5)【統合失調症理解#2】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.9 目次・初診時21歳男性の訴え・「隣から悪口が聞こえてくる」・「頭の中に機械が埋め込まれている」・結論 ◆初診時21歳男性の訴え この世に異常なひとはただのひとりも存在し得ないということを以前、論理…

統合失調症の「悪口が聞こえてくる(幻聴)」を理解する(1/5)【統合失調症理解#1】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.8 この世に異常なひとなど、ただのひとりも存在し得ないということを、以前、論理的に証明しましたよね。 ----- ちなみにこの記事で、です。 (注)もっと簡単に確認する回はこちら。 ----- そしてそれは、こ…

医学を勉強するほど、人間理解力は低下する(1/4)

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.7 目次・2点復習・ひとが当初、「理解できない」場合(例、統合失調症)・ひとが最初から「理解できる」場合(例、PTSD)・結論(医学を勉強するほど人間理解力は低下する) ◆2点復習 今回は、(精神)医学…

理解不可能(了解不能)な人間がこの世に存在しないことを確認する(1/4)

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.6 目次・この世に「理解不可能」な人間は存在するか・理解することの意味・正常、異常の意味を突きつめる・結論(理解不可能な人間はこの世に存在し得ない) ◆この世に「理解不可能」な人間は存在するか み…

「発達障害」を例に、誰が医学に差別されるのか確認する(1/4)

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.5 今回は、発達障害なるものを例に、診断という名の差別について見ていきますね。 でも、そのまえに、これまでに確認した事項を3点、簡単におさらいしておきましょうか。 ずいぶんまえに、健康、病気、につ…