(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

2020-09-07から1日間の記事一覧

統合失調症の「何者かが僕に、世界は僕のためにあるというシグナルを送り続けている」を理解する(6/6)【統合失調症理解#14-vol.5】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」から短編NO.25 大学構内を出て、グラウンド坂を少し下がり、学生時代よく行っていた「キャプテン」という喫茶店をのぞいてみようと思ったが、シャッターが閉まっていた。(略) 考え事をしながらフラフラ歩いていくと…

統合失調症の「何者かが僕に、世界は僕のためにあるというシグナルを送り続けている」を理解する(5/6)【統合失調症理解#14-vol.5】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」から短編NO.25 ◆「世界は僕のためにある」への違和感 では、つぎに、この「世界は僕のためにある」というのが違和感を与える、ということの意味について考えてみましょうか。 この日、早稲田大学に向かいはじめてから…

統合失調症の「何者かが僕に、世界は僕のためにあるというシグナルを送り続けている」を理解する(4/6)【統合失調症理解#14-vol.5】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」から短編NO.25 ◆「世界は僕のためにある」という誤った手応え ところで、いま小林さんは「世界は僕のためにある」とか、「それがこんなにも違和感を与えるものだとは思っていなかった」とかと言っていましたよね。再…

統合失調症の「何者かが僕に、世界は僕のためにあるというシグナルを送り続けている」を理解する(3/6)【統合失調症理解#14-vol.5】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」から短編NO.25 ◆ずっと抱いていた疑問が解けたとき 先の引用の直後をさらに見ていきますよ。先のほうで予告しておきましたように*1、小林さんが、立てつづけに可愛い女性に出会ったことをはじめとした、いろんなこと…

統合失調症の「何者かが僕に、世界は僕のためにあるというシグナルを送り続けている」を理解する(2/6)【統合失調症理解#14-vol.5】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」から短編NO.25 ◆クズかごの中身に不自然さを感じる さあ、どんどん先に進みましょう。さっきの引用の直後を見ますよ。 その後、演劇博物館へ行き、大隈庭園へ行った。(略) グラウンド坂の方へ行こうと、再び大学構…

統合失調症の「何者かが僕に、世界は僕のためにあるというシグナルを送り続けている」を理解する(1/6)【統合失調症理解#14-vol.5】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」から短編NO.25 あらすじ 小林和彦さんの『ボクには世界がこう見えていた』(新潮文庫、2011年)という本をとり挙げさせてもらって、今回で5回目です(全9回)。 小林さんが統合失調症を「突然発症した」とされる日…