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科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

2022-01-01から1年間の記事一覧

科学は、外界に実在しているのは、見ることも聞くことも嗅ぐことも味わうことも一切叶わない「のっぺらぼう」であると言うが、それは果してどんなものか(6/6) 【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.5】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.51 ここまで、電柱を例に、「絵の存在否定」「存在の客観化」という、科学が事のはじめに為すふたつの存在改悪作業を見てきました。それら作業の結果、電柱は、「どの位置を占めているか」ということと、「…

科学は、外界に実在しているのは、見ることも聞くことも嗅ぐことも味わうことも一切叶わない「のっぺらぼう」であると言うが、それは果してどんなものか(5/6) 【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.5】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.51 ◆原子に色はついているか 以上、「存在の客観化」という存在改悪作業の結果、電柱は、「どの位置を占めているか」ということと、「どんな力をもっているか」ということしか問題にならない、この世の最小…

科学は、外界に実在しているのは、見ることも聞くことも嗅ぐことも味わうことも一切叶わない「のっぺらぼう」であると言うが、それは果してどんなものか(4/6) 【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.5】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.51 ◆外界に実在しているのは元素だけという科学の基本アイデア でも、「どの位置を占めているか」ということと、「どんな力をもっているか」ということしか問題にならないものとは具体的には一体何なのでし…

科学は、外界に実在しているのは、見ることも聞くことも嗅ぐことも味わうことも一切叶わない「のっぺらぼう」であると言うが、それは果してどんなものか(3/6) 【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.5】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.51 ◆関係は自律的なものである そうですね、先ほど確認しましたね。電柱は一瞬一瞬答えることによって、他のものたちと関係しているということでしたね。「他のものたちと共に在るにあたってどのようにある…

科学は、外界に実在しているのは、見ることも聞くことも嗅ぐことも味わうことも一切叶わない「のっぺらぼう」であると言うが、それは果してどんなものか(2/6) 【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.5】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.51 ◆科学は関係をも別ものにすり替える しかしそのように電柱が、「どの位置を占めているか」ということしか問題にならない何かだとしたら、どうなります? 電柱は、他のものたちと一切関係していない、とい…

科学は、外界に実在しているのは、見ることも聞くことも嗅ぐことも味わうことも一切叶わない「のっぺらぼう」であると言うが、それは果してどんなものか(1/6) 【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.5】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.51 目次・科学は関係をも別ものにすり替える・外界に実在しているのは元素だけという科学の基本アイデア・関係は自律的なものである・原子に色はついているか 機械ではない身体を、なぜ医学が機械と見なすの…

みなさんは当たり前のように知っているが、科学は全然知らない「存在は客観的ではない」という事実(10/10)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.4】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.50 以上、今回見たことを最後にまとめます。 科学は事のはじめに「絵の存在否定」「存在の客観化」というふたつの作業を為し、存在を改悪すると最初に言いました。いまそのふたつの作業のうちの残りひとつで…

みなさんは当たり前のように知っているが、科学は全然知らない「存在は客観的ではない」という事実(9/10)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.4】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.50 言葉でうまく表現するのは難しいですけど、そのひとつとしてまず、「容姿の違い」とでも言えるものが挙げられるのではないでしょうか。いっぽうの姿は「頭デッカチ」ですが、もういっぽうは「横から爪楊…

みなさんは当たり前のように知っているが、科学は全然知らない「存在は客観的ではない」という事実(8/10)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.4】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.50 ◆存在の本質は「どこに位置を占めているか」に 電柱は実際、一瞬一瞬答えるものです、「他のものたちと共に在るにあたってどのようにあるか」という問いに。先ほど、俺が近寄っていくと、電柱がその姿を…

みなさんは当たり前のように知っているが、科学は全然知らない「存在は客観的ではない」という事実(7/10)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.4】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.50 ◆「存在の客観化」とは存在のすり替え作業 補足で音について触れたばっかりに、ちょっと話がややこしくなってしまったかもしれません。ともあれ、存在というのは、それが音であれ、みなさんの身体であれ…

みなさんは当たり前のように知っているが、科学は全然知らない「存在は客観的ではない」という事実(6/10)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.4】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.50 ◆音もまたしかり(読み飛ばしてもらっても支障無し) 音についても、みなさんが出す音を例に考察していきます。でも面倒くさかったら、この節はすっ飛ばしてくれても、全然問題ありません。 みなさん、自…

みなさんは当たり前のように知っているが、科学は全然知らない「存在は客観的ではない」という事実(5/10)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.4】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.50 ◆身体も一瞬一瞬答えるものである、「他のものたちと共に在るにあたってどのようにあるか」という問いに みなさん、電柱に歩み寄っている場面をまだ想像していてくれますか。みなさんが歩み寄っていると…

みなさんは当たり前のように知っているが、科学は全然知らない「存在は客観的ではない」という事実(4/10)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.4】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.50 でも、電柱が一瞬一瞬答えるのはその問いだけではありませんね? 太陽が雲間に隠れれば、電柱はその姿を黒っぽくし、ふたたび太陽が顔を覗かせれば、その姿を黄色っぽくします。 なら、こういうことにな…

みなさんは当たり前のように知っているが、科学は全然知らない「存在は客観的ではない」という事実(3/10)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.4】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.50 ◆物は、言ってみれば、周りの空気を読むものである いままで中に居た建物から外に出てきた俺が、遠方にあるその電柱を見つめているものとひとつ想像してみてくれますか。俺が目の当たりにしているその電…

みなさんは当たり前のように知っているが、科学は全然知らない「存在は客観的ではない」という事実(2/10)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.4】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.50 ◆科学が事のはじめに為すふたつ目の作業、「存在の客観化」 前回、「絵の存在否定」を、電柱を例に見ました。引きつづき、その例を用いて、考察を進めていきますね。 「絵の存在否定」という作業を為すと…

みなさんは当たり前のように知っているが、科学は全然知らない「存在は客観的ではない」という事実(1/10)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.4】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.50 目次・科学はこの世の存在をすべて「のっぺらぼう」に変える・科学が事のはじめに為すふたつ目の作業、「存在の客観化」・物は、言ってみれば、周りの空気を読むものである・身体も一瞬一瞬答えるもので…

機械なんかであるはずがない身体を科学が機械と見なすに至るキッカケにみなさんはドギモを抜かれる(7/7)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.3】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.49 ◆補足で音について「絵の存在否定」をしてみる ところでいま、電柱を例にした考察から一気に話を、音、匂い、味などこの世の一切にまで広げましたね。ちょっと駆け足すぎたかもしれませんね。ひとつひと…

機械なんかであるはずがない身体を科学が機械と見なすに至るキッカケにみなさんはドギモを抜かれる(6/7)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.3】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.49 ◆心の外に実在するものはすべて、見ることも、聞くことも、嗅ぐことも、味わうことも一切叶わない「のっぺらぼう」 科学はこの「絵の存在否定」という作業を、この世の隅々にまで為すということでしたよ…

機械なんかであるはずがない身体を科学が機械と見なすに至るキッカケにみなさんはドギモを抜かれる(5/7)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.3】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.49 いま、電柱を例に、科学が為す「絵の存在否定」という作業について確認してもらいました。その作業の結果、どうなったか。前方数十メートルのところにある電柱が、現に俺がその姿を目の当たりにしている…

機械なんかであるはずがない身体を科学が機械と見なすに至るキッカケにみなさんはドギモを抜かれる(4/7)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.3】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.49 ◆「絵の存在否定」はすべてを心のなかの像に変える 科学はこの「絵の存在否定」を事のはじめに、ありとあらゆるものすべてに為します。どんなふうに為すか、今から電柱を例に確認していきます。 俺がいま…

機械なんかであるはずがない身体を科学が機械と見なすに至るキッカケにみなさんはドギモを抜かれる(3/7)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.3】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.49 ◆ひとつ目の作業、「絵の存在否定」 まずは「絵の存在否定」から。 そうですね、まず何か、漢字をひとつ思い浮かべてもらいましょうか。どんなものでも構いませんよ。犬という字でも思い浮かべてもらうこ…

機械なんかであるはずがない身体を科学が機械と見なすに至るキッカケにみなさんはドギモを抜かれる(2/7)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.3】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.49 ◆科学が事のはじめに立てつづけに為すふたつの不適切な作業 何度もくり返していますように、身体は機械ではありません。身体とは、ほぼおなじ場所を占めている「身体の感覚」と「身体の物」とを合わせた…

機械なんかであるはずがない身体を科学が機械と見なすに至るキッカケにみなさんはドギモを抜かれる(1/7)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.3】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.49 目次・科学は機械ではない身体を機械とみなす・科学が事のはじめに立てつづけに為すふたつの不適切な作業・ひとつ目の作業、「絵の存在否定」・「絵の存在否定」はすべてを心のなかの像に変える・心の外…

科学は身体を機械と見なすが、身体が機械であったことは嘗てただの一瞬もないこと(5/5)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.2】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.48 さて、「左手の物」は、「見えるありよう」と「見えないありよう」とから成るといま表現しました。でも、そのように「見えるありよう」と「見えないありよう」から成るのは、「左手の物」に限られるでし…

科学は身体を機械と見なすが、身体が機械であったことは嘗てただの一瞬もないこと(4/5)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.2】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.48 ◆見えているものは実は、ほとんど見えていない(補足) いま、身体がほんとうは機械ではないことを詳しく確認しました。医学はこの機械ではない身体を機械と見なすということでしたけど、なぜ医学は身体…

科学は身体を機械と見なすが、身体が機械であったことは嘗てただの一瞬もないこと(3/5)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.2】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.48 ◆左手を例に さらにしつこく確認しますよ。 左手に話をしぼって、このことを検証してみます。 俺がいま自分の目のまえに、自分の左手を掲げているとひとつ想像してみてくれますか? その左手は、俺の眼前…

科学は身体を機械と見なすが、身体が機械であったことは嘗てただの一瞬もないこと(2/5)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.2】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.48 ◆身体とは何か はたして身体とは一体、何でしょうね? いま、俺の頭のてっぺんから、下半身の末端まで、感覚がひと連なりになっています。 みなさんもそうですね? で、その「感覚」がひと連なりになって…

科学は身体を機械と見なすが、身体が機械であったことは嘗てただの一瞬もないこと(1/5)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.2】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.48 目次・すべてを台無しにする科学のボタンの掛け違い・身体とは何か・左手を例に・見えているものは実は、ほとんど見えていない(補足) ◆すべてを台無しにする科学のボタンの掛け違い 医学の基礎について…

なぜ医学は、患者が何を「訴え」、何を「要望している」のかイマイチよく理解できないのか。また患者がこうむっている「たいしたことのある」副作用を、なぜ「たいしたことのない」ものと勝手に侮ってしまうのか(3/3)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.1】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.47 いま指摘しました医学による争点のすり替えを、箇条書きにするとこうなります。 身体はほんとうは機械ではない。 医学は、ほんとうは機械ではない身体を、機械と見なす。 その結果、やれ健康だ、やれ病気…

なぜ医学は、患者が何を「訴え」、何を「要望している」のかイマイチよく理解できないのか。また患者がこうむっている「たいしたことのある」副作用を、なぜ「たいしたことのない」ものと勝手に侮ってしまうのか(2/3)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.1】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.47 ◆医学による争点のすり替え 先ほど、いきなりこう言いました。ふだんみなさんは、やれ健康だ、やれ病気だとしきりに言うことで、「苦しくないか(快い)、苦しいか」を争点にする、って。 だって、そうで…