(新)Nothing happens to me.

科学はボタンをかけ違えたまま来たのではないでしょうか。

津田俊秀『医学的根拠とは何か』岩波書店

医学は身体に起こる出来事を一点のせいにします。出来事を一点のせいにするというのは極端に言うと、雨降りを、その場に居合わせた誰かひとりのせいにし、雨女もしくは雨男とよんで糾弾するといった論理であって、物理学や化学では採用されることが一度もなかった怪しいものの見方です。医学(疫学)はせっかくデータを集めておきながらも、出来事を一点のせいにするそうした論理で解釈することがしばしばあります。注意が必要です。

疫学という数量化(後半)

津田敏秀『医学的根拠とは何か』岩波書店 (前半からのつづき) 津田さんは日本でこうまでEBMが普及しない理由を本書で二つあげている。そのひとつは直感を重視する医師の理解がえられないこと。もうひとつは、身体内のメカニズムを解明することこそ医学の根…

疫学という数量化(前半)

津田敏秀『医学的根拠とは何か』岩波書店 疫学を専門とする医師、津田敏秀さんの怒りが本書で炸裂しているのである。いったい津田さんは何について怒っているのか。 医学的根拠とは何か (岩波新書) 作者: 津田敏秀 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2013/1…