(新)Nothing happens to me.

科学の欠点、限界、見落としている大事なもの

出来事を一点のせいにするのは人間の野蛮な悪癖

科学分野のなかで医学だけが出来事を一点のせいにします。物理学や化学は出来事を一点のせいにすることができない旨、暗に示してきたのではなかったでしょうか。出来事を一点のせいにするのは排外主義の根っこでもあります。

医学のように統合失調症の原因を特定しようとすると起こることを確認する《5/5》

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第9回 (4/5からのつづき) ◆◆◆◆◆統合失調症をウィルス一点のせいにする 医学は統合失調症を脳のなかの一点のせいにするって先に言ったじゃないですか。で、脳のなかにそうした一点があるのをさらに、遺伝子…

医学のように統合失調症の原因を特定しようとすると起こることを確認する《4/5》

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第9回 (3/5からのつづき) ◆◆◆◆統合失調症を遺伝子一点のせいにする 医学はこのように統合失調症を脳のなかの一点のせいにしたあと、脳のなかにそうした一点があるのを、遺伝子のなかの変異一点、もしくは…

医学のように統合失調症の原因を特定しようとすると起こることを確認する《3/5》

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第9回 (2/5からのつづき) ◆◆◆統合失調症を脳内物質一点のせいにする説 統合失調症を、脳内物質のうちの一点のせいにする説もあると言いますね? でも、そうした説を立てることもまた、できないんじゃない…

医学のように統合失調症の原因を特定しようとすると起こることを確認する《2/5》

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第9回 (1/5からのつづき) ◆◆統合失調症を神経系内の一点のせいにする説 医学は、統合失調症を脳のなかの一点のせいにできると考えます。その一点こそ、「状況に関係なくひとに統合失調症を発症させるもの…

医学のように統合失調症の原因を特定しようとすると起こることを確認する《1/5》

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第9回 目次・復習(原因は特定できない/それでも原因を特定しようとするとどうなるか)・統合失調症を神経系内の一点のせいにする説・統合失調症を脳内物質一点のせいにする説・統合失調症を遺伝子一点のせ…

原因を特定しようとして医学がハマるいつもの繰り返しについて確認する〈3/3〉

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第8回 (2/3からのつづき) ◆◆◆都合の良いデータしか見ないで原因を特定する 9番ボールがコーナーポケットに落ちるという出来事を例に、いまこういうことを確認しましたよ。 出来事を或る一点のせいにすると…

原因を特定しようとして医学がハマるいつもの繰り返しについて確認する〈2/3〉

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第8回 (1/3からのつづき) ◆◆原因は特定できるか 9番ボールがコーナーポケットに落ちるのを或る一点のせいにするってのは、その一点を「状況に関係なく9番ボールをコーナーポケットに落とすもの」(9番ボー…

原因を特定しようとして医学がハマるいつもの繰り返しについて確認する〈1/3〉

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第8回 目次・原因とは何か・原因は特定できるか・都合の良いデータしか見ないで原因を特定する ◆原因とは何か こういうことでしたね。 医学は、ひとの身になろうとする代わりに、身体に起こる出来事を一点の…

出来事を一点のせいにするのは医学だけ、物理学も化学もそんなことはしないと確認する(4/4)

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第7回 (3/4からのつづき) ◆◆◆力学を例に考察する いまみなさんとこういうことを確認しました。 科学は存在を別もの(存在もどき、と名づけましたね)にすり替える。 科学は「存在もどき」同士のあいだを、…

出来事を一点のせいにするのは医学だけ、物理学も化学もそんなことはしないと確認する(3/4)

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第7回 (2/4からのつづき) いや、存在同士を再度つなぎ直すと言っても、存在同士のあいだに(厳密にいえば「存在もどき」同士のあいだに)、ほんとうの関係を認められるようになろうとするってことじゃない…

出来事を一点のせいにするのは医学だけ、物理学も化学もそんなことはしないと確認する(2/4)

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第7回 (1/4からのつづき) ◆◆物理学・化学は出来事を一点のせいにしたりしない 現に、おなじ科学でも、物理学や化学は出来事を一点のせいにしたりなんかしませんよね? 俺、物理学や化学に、出来事を一点の…

出来事を一点のせいにするのは医学だけ、物理学も化学もそんなことはしないと確認する(1/4)

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第7回 目次・医学は誤った論理にもとづいて研究・治療する・物理学・化学は出来事を一点のせいにしたりしない・力学を例に考察する ◆医学は誤った論理にもとづいて研究・治療する 医学はひとの身になろうと…

医学の根本原理が、人種差別に用いられる論理であることを確認する《3/3》

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第6回 (2/3からのつづき) ◆◆◆医学の根本原理は排外主義の論理 だけど、すべてを一点におっかぶせ、その一点をとり除きさえすればいいとする(前記②)ってのは、排外主義の論理なんじゃないですかね? だっ…

医学の根本原理が、人種差別に用いられる論理であることを確認する《2/3》

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第6回 (1/3からのつづき) ◆◆出来事を一点のせいにするとは 現に、おなじ科学でも物理学や化学は、医学とちがって、出来事を一点のせいにしたりなんかしません、ね? いや、でも待ってくださいよ、物理学や…

医学の根本原理が、人種差別に用いられる論理であることを確認する《1/3》

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第6回 目次・医学がもとづく根本原理は・出来事を一点のせいにするとは・医学の根本原理は排外主義の論理 ◆医学がもとづく根本原理は 状況・最小単位説と俺がよぶ、この世の根本原理について最初に確認しま…

医学には、ひとを理解しようとする気がサラサラないことを確認する〈3/3〉

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第5回 (2/3からのつづき) ◆◆◆医学はひとの身になろうとしない 医学はさっきの男性患者さんのようなひとたちについてこう説明しますよね。いかにも、理解され得ない人間ってことにしたがっているなあと、今…

医学には、ひとを理解しようとする気がサラサラないことを確認する〈2/3〉

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第5回 (1/3からのつづき) いま、統合失調症と診断された男性患者さんについて見ましたね。でも精神医学は、驚くべきことに、統合失調症者は永遠の謎だって言います。理解され得ない人間なんだ、って。 か…

医学には、ひとを理解しようとする気がサラサラないことを確認する〈1/3〉

医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第5回 目次・大木に言えたことは当然「ひと」にも言える・統合失調症は了解不能ではない・医学はひとの身になろうとしない ◆大木に言えたことは当然「ひと」にも言える 状況・最小単位説と俺がなづけた、な…

現代科学の定義には納得できるところがひとつもない

科学するほど人間理解から遠ざかる第28回 快さを感じているというのは、「今どうしようとするか、かなりはっきりしている」ということであり、かたや苦しさを感じているというのは、「今どうしようとするか、あまりはっきりしていない」ということであるとい…

ひとに対して正常異常の区別はつけられるか③遺伝子

障害という言葉のどこに差別があるか考える第7回 ひとに作り手は存在しないと考えようが、自然をひとの作り手と想定しようが、結論は同じでした。正常異常の区別は機械に対してはつけられても、ひとに対してはつけられません。ひとを正常と異常に振り分けれ…

衆人環視のもと「コマネチ」を連発するかどうかは脳次第

自力で窓を閉めることのできる人間は存在するか第1回 脳科学が台頭しはじめたころ、俺は思った。これからはコレだ、と。そして心のよりどころを求めるように脳科学にムチュウになった。 さいしょに読んだ脳科学の本は、書店では多湖輝さんの本の並びに置い…

身体が遺伝子会長とその子飼いの脳社長に牛耳られる

身体すり替え事件第4回 では、科学は、存在を読み替え、さらには存在同士の関係をも別ものにすり替えて、その結果、身体をどのようなものとするのでしょうか。 ここではざっくり結論だけを申し述べます。 科学は存在を読み替えることで、みなさんの身体が、…

出来事を一箇所のせいにすることの魅力

ガンを原因と思っていればなんでもできる???第1回 先日、数回にわたり、ガンを例に、出来事を一箇所のせいにする見方について確認しました*1。今回はそのまとめをします。 かつて、苦しんでお亡くなりになった幾人かのひとたちの身体のなかにガンが見つかっ…

違いをひとつにしぼれ

コーヒー疫学、違いをひとつにしぼらない第1回 首がとれそうになるくらい、首をひねっている。 国立がん研究センターが中心となってコーヒーに関し、コホート調査をやったそうである。その調査を報じている記事をぐうぜん読んで俺はいま、しきりと目をパチ…

ガン医療に対するふたつの疑念

『患者よ、がんと闘うな』の近藤誠さん第1回 みなさんご存じのように、近藤誠さんというお医者さんがおいでである。1990年代中頃から、ガン治療にかんし警鐘を鳴らしつづけていらっしゃる放射線治療医である。その彼は、オロカモノの俺が意訳するところによ…

ガンを生じさせる原因はあるのか

事故が起きるとします。するとテレビがさっそくその事故について報じます。そして番組内では、道行くひとがレポーターに感想を聞かれちゃったりなんかして、こんな言葉を返します。 「はやく事故の原因を解明してほしいです」 スタジオにカメラが切りかわっ…

科学の出来事観と物質観の変遷①

ここ数ヶ月、カワグチ・サチジ・シリーズと題して、二篇*1おとどけ(?)してきた。いずれもクソまずいものだったにちがいないが、それでも、そこで確認したのは非常に大事なことだった。 みなさんが今日のおフロあがりにお召し上がりになろうと、冷蔵庫にと…

疫学という数量化(前半)

津田敏秀『医学的根拠とは何か』岩波書店 疫学を専門とする医師、津田敏秀さんの怒りが本書で炸裂しているのである。いったい津田さんは何について怒っているのか。 医学的根拠とは何か (岩波新書) 作者: 津田敏秀 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2013/1…