(新)Nothing happens to me.

科学の欠点、限界、見落としている大事なもの

医学のように統合失調症の原因を特定しようとすると起こることを確認する《1/5》

*医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第9回

目次
・復習(原因は特定できない/それでも原因を特定しようとするとどうなるか)
統合失調症を神経系内の一点のせいにする説
統合失調症を脳内物質一点のせいにする説
統合失調症を遺伝子一点のせいにする
統合失調症をウィルス一点のせいにする

◆復習(原因は特定できない/それでも原因を特定しようとするとどうなるか)

 医学は、ひとの身になろうとする代わりに、身体に起こる出来事を一点のせいにするってことだったじゃないですか。それって、その一点を状況に関係なく当の出来事を起こすもの」(当の出来事を起こす原因とするってことでしたよね。そうして、その一点があれば当然当の出来事が起こってくる、ってことにすることでした、ね?


 前回はそうした、科学に「原因」とよばれる一点について、ビリヤードの例をもちい、つぎのことを確認しました。

  1. そんな一点(原因)は存在しないこと。
  2. そんな一点原因を特定しようとするとどうなるか


「状況に関係なく当の出来事を起こすもの」(当の出来事を起こす原因)は、当の出来事が起こったケースを複数集めてきて、それらに「共通している一点」として探せばいいんだって、医学はするってことでしたよね。けど、そんな「共通の一点」なんかこの世に存在しないってことでしたね(前記1)。


 それでも医学はそんな一点(原因)を特定しようとして、結果、こういうことが起こるとのことでしたね(前記2)。

  • (a)いくつかの都合の良いデータしか見ないで、誰かが出来事を何か一点のせいにする(当の出来事の原因を特定したことにする)*1
  • (b)後日、追試でその説の真偽を確かめようとした他のひとたちが、その説に都合の悪いデータを目の当たりにし、異議を申し立てることになる。
  • (c)出来事を一点のせいにすることはできないんじゃないか(当の出来事の原因などこの世に存在しないんじゃないか)と疑ってみることもなく、その誰かが挙げた一点を、探し求めている一点(原因)の一片であることにしておき、原因特定作業をやり直す。
  • (d)そうして(a)から(c)のくり返しが何度も起こり、探し求めている一点(原因)の一片とされるものがやたらめったら増えていく  


 今回はその実例をちょっと見てみましょうか


 少しまえのところで、統合失調症と診断された男性患者さんに登場してもらったじゃないですか。せっかくですし、その統合失調症を見ることにしません?


(参考:統合失調症の男性患者さんに登場してもらった回)


今回は記事を《1/5》《2/5》《3/5》《4/5》《5/5》の5つに分けてお送りします。


前回(第8回)の記事はこちら。


このシリーズ(全12回)の記事一覧はこちら。

 

*1:2019年6月24日に、この一文を1箇所訂正しました。