(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

(題)『患者よ、がんと闘うな』の近藤誠さん

1990年代頃からガン治療批判をしている医師の近藤誠さんは、非常に大事で根本的な疑念を提示されています。その疑念を見ていきます。

まとめ

*『患者よ、がんと闘うな』の近藤誠さん第8回 以上、科学のガン論とガン治療法にたいし、近藤さんがお示しになっている疑念について、オロカモノなりに考察してきた。その考察をとおしてオロカモノの俺が学んだのは、生物を扱うようになると科学は一転、「…

ガン治療は癒しを目的としていない

*『患者よ、がんと闘うな』の近藤誠さん第7回 それに比べると、科学のガン治療はどうだろう。科学は、ガンという一箇所をとり除くことにしか配慮しない。この一箇所をなくせるかどうかのみが、ガン治療の成功と失敗の分かれ目である。患者さんのガンという…

癒しを目的とする治療とは

*『患者よ、がんと闘うな』の近藤誠さん第6回 ここでもふたたび、出来事を一箇所のせいにする見方からふりかえろう。これまで繰り返し申し上げてきたように、物理学では、出来事を一箇所のせいにはしない。ビリヤード台のうえでどんな出来事が起こるかを的…

一箇所にしか配慮しないで為すガン治療

*『患者よ、がんと闘うな』の近藤誠さん第5回 ガンという一箇所にしか配慮せずとも、「苦と死という出来事」が必ず起こってくると予想できるのかどうかは、事実観察によって見極めるしかないと、猛毒について触れたところで書いた。そこで、じっさいに事実…

ガンを死因と特定したときの手続き

*『患者よ、がんと闘うな』の近藤誠さん第4回 まさかそんなはずはない、正規の手続きで科学はガンを「どんな場合でも、苦と死という出来事を引き起こす一箇所」だと特定したのだ、とおっしゃるかたもおいでかもしれない。おそらくその手続きとはこのような…

一箇所にしか配慮しないでひとの未来を予想できるか?

*『患者よ、がんと闘うな』の近藤誠さん第3回 「いや、出来事を一箇所のせいにすること、すなわち、一箇所にしか配慮せずともどんな出来事が起こってくるか予想すること、は可能である。たとえば服毒死という出来事については、猛毒という一箇所だけのせい…

物理学なりの状況把握

*『患者よ、がんと闘うな』の近藤誠さん第2回 ここのところずっと繰り返し書いているように、科学は生きものを扱う段になると、物理学では決してしないことをしはじめる。つまり、出来事を一箇所のせいにするようになる。ふたつの疑念について考察するにあ…

ガン医療に対するふたつの疑念

*『患者よ、がんと闘うな』の近藤誠さん第1回 みなさんご存じのように、近藤誠さんというお医者さんがおいでである。1990年代中頃から、ガン治療にかんし警鐘を鳴らしつづけていらっしゃる放射線治療医である。その彼は、オロカモノの俺が意訳するところに…