(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

(題)身体すり替え事件

科学が身体について説明しているのを聞いていると、こんな思いにとらわれます。「やっこさん、ホンモノの身体をどこかに始末しちまった? でもどうやって? そして動機は?」

身体が遺伝子会長とその子飼いの脳社長に牛耳られる

*身体すり替え事件第4回 では、科学は、存在を読み替え、さらには存在同士の関係をも別ものにすり替え、その結果、身体をどのようなものとするのでしょうか。 ここではざっくり結論だけを申し述べます。 科学は存在を読み替えることで、みなさんの身体が、…

関係がすり替えられていた

*身体すり替え事件第3回 みなさんが歩み寄るときのとびらについて考えてきました。が、「他のものと共に在るにあたってどのようにあるか」という問いに一瞬ごとに答えるのは、何もこのとびらだけではありません。同じ例を引きつづき用いて言えば、みなさん…

存在が読み替えられていたと判明する

*身体すり替え事件第2回 科学はデカルト哲学以来の趨勢にしたがって、事のはじめに存在を読み替えます。 いま部屋のなかにいらっしゃるみなさんが、外に出ようとして、とびらに向かって歩み寄っておられるものとご想像ください。みなさんが歩み寄ると、と…

事件のオイニイがする

*身体すり替え事件第1回 「俺ってこんな存在だったっけ。俺の知っている人間はこんなだっけかなぁ」 科学(病理学や精神病理学を含む)が生き物を説明するのを聞いていると、とても不思議な気持ちになります。一流科学者の本や、国営放送の科学番組ではし…