(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

(題)障害という言葉のどこに差別があるか考える

ひとを異常と診断することの過てる意味を問います。

障害という言葉のうす皮を一枚めくれば

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第24回 別れは突然にやってきます。みなさんと俺のあいだにも。 お暇乞いするときがやって参りました。 この文章を通して確認しましたことを最後にふり返ります。 第1部.ひとを正常(健康なもの・健常者)と異…

「統合失調症」は永久に解くことのできぬ謎か?

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第23回 ひとを正常と異常に振り分けることが、人間理解をはなっから拒むことである旨、確認しています。 簡単に言うと、こういうことでした。 ひとを正常と異常に振り分けるとは、ひとを「理解され得るもの」と「…

医学は人間理解をはなっから拒絶する

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第22回 青空を白い雲がゆっくりと流れています。いま、わッとどこかで子供たちの歓声があがりました。そして青空に吸い込まれるようにすッと消えていった・・・・・・ああ、思えば遠くに来たものです。最初に「障害とい…

異常なひとを無くすことを医学の目的にするのは危険

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第21回 科学は健康を正常であること、病気を異常であることと定義し、医学を「異常なひとを無くす営み」と考えます。このように「異常なひとを無くす」ことを医学の目的にするのがいかに危険なことか、確認中です…

異常を正常に矯正することを治療の目的とするのは危険

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第20回 科学にとって、健康とは正常であること、病気とは異常であること、医学とは「異常なひとを無くす営み」です。 第1部と第2部では(いまは第3部のまっただ中)、科学によるそうした健康、病気の定義づけ…

科学は何故ひとに対してつけられない正常異常という区別を採用するのか

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第19回 科学は健康を正常であること、病気を異常であることと定義づけ、医学を「異常なひとを無くす営み」と考えます。 しかし第1部で確認しました。正常異常の区別は機械に対してつけられず、当然ひとに対して…

「幻聴」を無くす治療は求められるか

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第18回 健康を正常であること、病気を異常であることと定義する科学にとって医学とは「異常なひとを無くす営み」です。 しかし、そもそも異常なひとはこの世に存在しないと先に確認しました。医療に求められるの…

ひとは「治療」を求めるか

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第17回 僭越ながら先刻こういった旨のことを申し上げました。 科学は、健康とか健常を正常であること、病気を異常であることと定義する。そんな科学にとって医学とは「異常なひとを無くす営み」である。 しかし第…

医学にたいするふたつの素朴な疑問

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第16回 第3部にちょうどいま足を踏み入れました。最初にここまで二点、確認してきましたところを簡単にふり返らせていだだきます。 ひとを正常(健康なもの・健常者)と異常(障害者)に分けることは不当な差別…

科学は偏見をもっていればこそ、誰かを不当にも異常と決めつけられる

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第15回 先の第1部ではつぎのことを確認しました。 正常異常の区別は実は機械に対してつけられないこと、 当然、正常異常の区別はひとに対してもつけられないこと(そもそも異常なひとはこの世に存在しない)、 …

なぜ気象は例年どおりではなかったら、異常と決めつけられるのか

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第14回 第1部(現在は第2部)で、正常異常の区別は実は機械に対してつけられず、当然ひとに対してもつけられないことを確認しました。そもそも異常な機械も異常なひともこの世に存在しないとのことでした。なら…

どんな気象を不当にも異常気象と決めつけるか

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第13回 第1部(現在第2部)ではつぎのことを確認しました。 正常異常の区別は実は機械に対してつけられないこと、 当然、正常異常の区別はひとに対してもつけられないこと(そもそも異常なひとはこの世に存在し…

科学は不当にも誰を異常と決めつけるか

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第12回 第1部で(現在は第2部)、正常異常の区別は実は機械に対してつけられず、当然ひとに対してもつけられないことを確認しました。そもそも異常な機械もひともこの世に存在しないとのことでした。にもかかわ…

俺たちはあらたなナゾに向かって歩んでゆく

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第11回 正常異常の区別は実は機械に対してつけられず、当然ひとに対してもつけられないという結論に行きついたいま、ここまでを簡単にふり返らせてください。 この文章は僭越ながら、障害という言葉について、障…

正常異常の区別がひとに対してつけられる未来はやって来るか③結論

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第10回 機械がちゃんと動かない(作り手の望みどおりには動かない)ふたつの場面をみなさんにご確認いただきました。ひとつは、機械がちゃんと動かないことの非が作り手にある場面、もうひとつは、機械がちゃんと…

正常異常の区別がひとに対してつけられる未来はやって来るか②使用者

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第9回 正常異常の区別が実は機械に対してすらつけられないことを確認しようとしています。 機械がちゃんと動かない(作り手の望みどおりには動かない)場面をふたつみなさんにご想像いただくことにし、早速ひと…

正常異常の区別がひとに対してつけられる未来はやって来るか①作り手

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第8回 正常異常の区別は機械に対してはつけられても、ひとに対してはつけられず、にもかかわらずひとを正常と異常に振り分ければ、不当な差別をしていることになる、という結論にたどり着きました。 しかし反論…

ひとに対して正常異常の区別はつけられるか③遺伝子

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第7回 ひとに作り手は存在しないと考えようが、自然をひとの作り手と想定しようが、結論は同じでした。正常異常の区別は機械に対してはつけられても、ひとに対してはつけられません。ひとを正常と異常に振り分け…

ひとに対して正常異常の区別はつけられるか②自然法則

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第6回 正常異常の区別は、ひとという作り手がいる機械に対してはつけられても、作り手の存在しないひとに対してはつけられず、ひとを正常と異常に振り分ければ、不当な差別をしていることになると確認しました。…

ひとに対して正常異常の区別はつけられるか①作り手

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第5回 機械に正常異常を言うとは、機械が《作り手の定めたとおりになっていない》のを問題とし、機械が〈作り手の定めたとおりになっている〉のを正常、機械が《作り手の定めたとおりになっていない》のを異常と…

機械に正常異常を言うとは何をすることか

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第4回 正常であるとは問題が無いこと、かたや異常があるとは問題が有ることを言うのだろうとはすぐに察しがつきますが、では、それはいったいどういった問題が無いとか有るとか言うことなのでしょうか。機械につ…

ひとを正常なものと異常があるものとに分けることは不当な差別に他ならない

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第3回 みなさんが障害という言葉にお覚えになる違和感の正体は、ひとを正常なもの(健常者・健康なひと)と異常があるもの(障害者)とに分けることが不当な差別に当たるという事情にあるのではないかと申しまし…

障害という言葉に覚える違和感は故無しではない

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第2回 何も存じ上げないただのど素人のくせに、心苦しさをこらえつつとはいえ、僭越ながら俺はこう申し上げました。障害という言葉が、障害者をさして「害」と言っているとはちょっと思われない。障害という言葉…

障害という言葉は障害者をさして「害」と言っているか

*障害という言葉のどこに差別があるか考える第1回 最近、障害という字が、障がいとか障碍と表記されているのをしばしば見かけます。障害という言葉が障害者をさして「害」と言っているとの批判を受けてのことだと聞きました。 ほんとうでしょうか。寡聞な…