(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

存在の客観化

科学は存在や関係を別ものにすり替えます。科学によるそうしたすり替えを「存在の客観化」と呼んで考察しています。2018年後半に表現を一部修正しました。

みなさんは当たり前のように知っているが、科学は全然知らない「存在は客観的ではない」という事実(1/10)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.4】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.50 目次・科学はこの世の存在をすべて「のっぺらぼう」に変える・科学が事のはじめに為すふたつ目の作業、「存在の客観化」・物は、言ってみれば、周りの空気を読むものである・身体も一瞬一瞬答えるもので…

「科学」にあんパンはどう見える(1/4)

*「科学」を定義する第4回 目次・「存在のすり替え」を経たあとのあんパン・「関係のすり替え」を経たあとのあんパン・「科学」にとってのあんパンは(結論) ◆「存在のすり替え」を経たあとのあんパン 先日の話のつづきをしても構いません? 科学にとって…

「科学」は存在と関係を別ものにすり替える(1/3)

*「科学」を定義する第3回 目次・科学の原点・存在のすり替え・関係のすり替え ◆科学の原点 「科学的であれ」と他人を鼓舞したり、「××は非科学的だ」と非難したりするとき、ひとは何を指して「科学」と言っているのでしょうね。 イマイチはっきりしないと…

西洋学問に人間が理解できなくなった瞬間③

*科学するほど人間理解から遠ざかる第19回 以上、物を見るということについて確認しなおす、いわゆる〈出発点〉で、西洋学問が「絵の存在否定」という不適切な操作をどのようになすか、例をもちいて見てきました。 結果、こういうことにするとのことでした…

西洋学問に人間が理解できなくなった瞬間②

*科学するほど人間理解から遠ざかる第19回 さて、「絵の存在否定」という不適切な操作をなした結果、大木が俺に見えていないことになるのをいま確認しました。俺がその瞬間に目を閉じていようが、開けていようが、はたまたサングラスをかけていようが、大木…

西洋学問に人間が理解できなくなった瞬間①

*科学するほど人間理解から遠ざかる第19回 快さを感じているというのは、「今どうしようとするか、かなりはっきりしている」ということであり、かたや苦しさを感じているというのは、「今どうしようとするか、あまりはっきりしていない」ということであると…

西洋学問では、快さや苦しさが何であるか理解できない

*科学するほど人間理解から遠ざかる第18回 快さを感じているというのは、「今どうしようとするか、かなりはっきりしている」ということであり、かたや苦しさを感じているというのは、「今どうしようとするか、あまりはっきりしていない」ということであると…

快さや苦しさが何であるか理解できたとき

*科学するほど人間理解から遠ざかる第17回 快さを感じているというのは、「今どうしようとするか、かなりはっきりしている」ということであり、かたや苦しさを感じているというのは、「今どうしようとするか、あまりはっきりしていない」ということであると…

過去体験記憶、未来体験予想、現在、の三つどもえ②

*科学するほど人間理解から遠ざかる第16回 最初に「過去体験記憶」のほうから見ます。俺の身体と俺の「過去体験記憶」の間柄に特にご注目いただくことにしましょうか。 みなさん、俺が並木道を大木に向かって歩いている場面を先ほどご想像なさっていたとき…

過去体験記憶、未来体験予想、現在、の三つどもえ①

*科学するほど人間理解から遠ざかる第16回 快さを感じているというのは、「今どうしようとするか、かなりはっきりしている」ということであり、かたや苦しさを感じているというのは、「今どうしようとするか、あまりはっきりしていない」ということである*1…

歩くのはティームプレイ、じっとしているのもティームプレイ

*科学するほど人間理解から遠ざかる第15回 快さを感じているというのは、「今どうしようとするか、かなりはっきりしている」ということであり、かたや苦しみを感じているというのは、「今どうしようとするか、あまりはっきりしていない」ということであると…

存在同士はおなじティームのメンバーである

*科学するほど人間理解から遠ざかる第14回 快さを感じているというのは、「今どうしようとするか、かなりはっきりしている」ということであり、かたや苦しさを感じているというのは、「今どうしようとするか、あまりはっきりしていない」ということである*1…

大木、まわりの空気を読む

*科学するほど人間理解から遠ざかる第13回 快さを感じているというのは、「今どうしようとするか、かなりはっきりしている」ということであり、かたや苦しさを感じているというのは、「今どうしようとするか、あまりはっきりしていない」ということである*1…

大木は俺の身体を無視できない

*科学するほど人間理解から遠ざかる第12回 快さを感じているというのは、「今どうしようとするか、かなりはっきりしている」ということであり、かたや苦しさを感じているというのは、「今どうしようとするか、あまりはっきりしていない」ということであると…

物を見るとはどういうことか俺はこのように理解した

*科学するほど人間理解から遠ざかる第11回 快さを感じているというのは、「今どうしようとするか、かなりはっきりしている」ということであり、かたや苦しさを感じているというのは、「今どうしようとするか、あまりはっきりしていない」ということであると…

身体とは何か、みなさん素直にお語りになれ

*科学するほど人間理解から遠ざかる第10回 快さを感じているというのは、「今どうしようとするか、かなりはっきりしている」ということであり、かたや苦しさを感じているというのは、「今どうしようとするか、あまりはっきりしていない」ということである*1…

西洋学問ではなぜ快さや苦しさが何であるか理解されてこなかったのか

*科学するほど人間理解から遠ざかる第9回 快さを感じているというのは、「今どうしようとするか、かなりはっきりしている」ということであるいっぽう、苦しさを感じているというのは、「今どうしようとするか、あまりはっきりしていない」ということである…

快さや苦しさが何であるか明らかになるまで

*科学するほど人間理解から遠ざかる第8回 快さを感じているというのは、「今どうしようとするか、かなりはっきりしている」ということであり、かたや苦しさを感じているというのは、「今どうしようとするか、あまりはっきりしていない」ということである*1…

科学の奇っ怪な出発点は「部分」の否認にあり③

鐘は、科学の手にかかるとこのように、ほんとうは見えないものであるということになる。俺が目をつむっていても、開けていても、眼鏡をかけていてもいなくても、後ろを向いていても、まえを向いていても、何ら変わることのないもの(見えないまま)であるこ…

科学の奇っ怪な出発点は「部分」の否認にあり②

ではつぎに、これらふたつの不適切な操作の過程を順に詳しく見ていこう。 いまこの瞬間、俺が、教会の塔のうえにある鐘を遠望しているとすれば、その瞬間、俺が目の当たりにしている鐘の姿は、俺の前方数百メートルのところにあるということになる。このよう…

科学の奇っ怪な出発点は「部分」の否認にあり①

2018年に入ってから、「2018年一斉書き直しシリーズ」と銘打って、第1弾と第2弾をお送りしてきた。 シリーズ第1弾は「科学の出発点をナミダナミダで語り直す*1」と題して、またシリーズ第2弾は「科学が存在を別ものにすり替えるのをモノカゲから見なおす…

科学の身体説明からぬけおちる、金銭より大事なもの

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第18回 さて、みなさんにお別れ申し上げる頃合いとなった。 僕は酒臭い息をはきながら、実に長々とおしゃべりしてきた。みなさん、僕の拙い表現を適宜、ご自分流に補ったりなさりながら、ここまでガマン強…

続・科学は万能か?②

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第17回 ながらく心は、非物質と考えられてきたけど、現代科学はもはや心とは脳(の物質的活動)のことだと考える。それに合わせて「身体の感覚部分」のことも非物質ではなく、物質的活動であるとする。「身…

続・科学は万能か?①

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第17回 先刻こう申し上げた。 事のはじめに「絵の存在否定」という不適切な操作をなす科学は、それに引きつづいて「存在の客観化」という存在と関係のすり替え作業をやり、この世に実在するのは、「見るこ…

科学は万能か?②

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第16回 そもそもみなさんにとって身体とは何か。 まえのほうで確認しておいたように、おなじ場所を占めている「身体の感覚部分」と「身体の物的部分」とを合わせたもののことである。身体のうちに「身体の…

科学は万能か?①

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第16回 事のはじめに「絵の存在否定」という不適切な操作をなす科学が、それにひきつづいて「存在の客観化」という存在と関係のすり替え作業をやり、この世に実在するのは「見ることも触れることもできず、…

科学は音から音、匂いから匂い、味から味をとり除く②

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第15回 これまで、僕が柿の木に歩みよっている場面をもちいて(本人にはそんなつもりは毛頭ないが)ダラダラとおしゃべりしてきた。その場面をみなさんには、遅刻しそうになった僕が上空からパラシュートで…

科学は音から音、匂いから匂い、味から味をとり除く①

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第15回 科学は事のはじめに「絵の存在否定」という不適切な操作をなし、僕が現に目の当たりにしている柿の木の姿を、僕の前方数十メートルのところにあるものではなく、僕の心のなかにある映像であることに…

科学がやる「存在の客観化」というのはどんな作業か、中間報告

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第14回 科学の「存在の客観化」という存在と関係のすり替え作業を、なぜか柿の木をもちいてここまで見てきた。 先に進むまえにここで、その作業過程をいったん箇条書きでもって復習しておこうとする、僕の…

とうとう小さなアイツがやって来る

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第13回 科学がやる「存在の客観化」という存在と関係をすり替える作業について確認中である。僕が柿の木に歩みよっている場面をもちいて、柿の木がその作業の末、とうとう、「どの位置を占めているか」とい…