(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

存在の客観化

fakeなあの世界的大発明品、あらわる

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第12回 僕が柿の木に歩みよっている場面をもちいて「存在の客観化」という存在のすり替え作業を見ている。 柿の木は、僕が歩みよれば、その姿を刻一刻と大きくし、太陽が雲間にかくれたり雲間から顔を覗か…

存在が、魅惑の、変身②

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第11回 そう、僕は上空から、ほんの豆ツブみたいな柿の木が急速に大きくなっていくのを、パラシュートを開く時機をいまかいまかとはかりながら、目の当たりにしていた(急速に大きくなっていったのは柿の木…

存在が、魅惑の、変身①

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第11回 僕が柿の木に歩みよっている場面をもちいて考察している。 「存在の客観化」で、柿の木は、「他のものと共に在るにあたってどのようにあるか」という問いに一瞬ごとに答える相対的なものから、無応…

科学はいつだって、自分の思い込みに合うよう現実を修正する

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第10回 科学は事のはじめに「絵の存在否定」という不適切な操作をなし、「存在の客観化」という存在すり替え作業をやるハメに陥るとのことだった。 どういうことだったか。 僕が柿の木に歩みよっている場面…

「存在の客観化」とは存在を別ものにすり替える作業②

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第9回 みなさん、ご想起あれ。科学が事のはじめになす「絵の存在否定」という不適切な操作を冒頭で復習した、あのときのことを。 そのさい、僕が柿の木を見ているある一瞬をお考えいただいた。 その一瞬に…

「存在の客観化」とは存在を別ものにすり替える作業①

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第9回 僕が柿の木に歩みよっている場面をご想像いただきながら、柿の木と僕の身体について確認した。 長々となんやかや申し上げてきたが、要は、柿の木にしろ、僕の身体にしろ、「他のものと共に在るにあ…

身体も「チーム・柿の木」のメンバーである

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第8回 僕が柿の木に歩みよっている場面をみなさんに、ご自分ごとのように想像していただきながら、つぎのことを確認した。 1.柿の木 柿の木は「他のものと共に在るにあたってどのようにあるか」という問…

柿の木を捉えるとは「チーム・柿の木」を捉えること

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第7回 柿の木に僕が歩みよっている場面をみなさんにご想像いただきながら、柿の木が、「他のものと共に在るにあたってどのようにあるか」という問いに一瞬ごとに答えているのをご確認いただいた。いや、柿…

柿の木は八方美人である

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第6回 柿の木に僕が歩みよっている場面を、ようやくみなさんに、僕におなりになったつもりでご想像いただいているところである。 柿の木はその姿を、僕が歩みよるにつれ刻一刻と大きくし、目を閉じれば全…

柿の木は気遣う

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第5回 みなさんには、いまこの瞬間、僕が柿の木を目の当たりにしているとご想像いただいている。その柿の木の姿は、僕の前方数十メートルのところにある。だけど、科学は事のはじめに「絵の存在否定」とい…

みなさんにとって身体とは何か

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第4回 いまこの瞬間、僕が前方数十メートルのところにある柿の木を見ているとみなさんはご想像くださっている。 これから僕はいっぽいっぽ歩みよっていこう。 何に? その柿の木に。柿の木は、僕のほうを…

みなさんが顔面ヒラヒラ怪獣にすぎないか白黒はっきりさせる②

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第3回 じゃあ早速みなさん、僕におなりになったつもりで、つぎのようにご想像いただけるだろうか。 いま僕の前方数十メートルのところに柿の木がいっぽんある。僕は先ほどからその柿の木を見ている。そし…

みなさんが顔面ヒラヒラ怪獣にすぎないか白黒はっきりさせる①

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第3回 僕がいまこの瞬間、柿の木を見ているとご仮定いただいたうえで、科学が事のはじめになす「絵の存在否定」という不適切な操作をちらっと実演してお見せした。 それを、つぎのように箇条書きでまとめ…

科学のはじまりはいつも「絵の存在否定」

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第2回 科学は事のはじめに「絵の存在否定」という不適切な操作をなし、僕が体験するもの一切を 現に僕が目の当たりにするみなさんの姿、現に聞くみなさんの美声、現に嗅ぎ味わうワンカップ大関の匂いと味…

今回語り直すのは「存在の客観化」という名のエゲツない作業

*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第1回 先日、科学を科学たらしめる、おどろくべき科学の出発点についてひっしのパッチで語り直した。「科学の出発点をナミダナミダで語り直す*1」という(いかがわしい)タイトルで。科学が事のはじめに「…

科学は相対的な存在を絶対的なものにすり替える

科学は存在を別のものにすり替える。 みなさんご想像いただけるだろうか? 誰かによばれた気がしてふと顔をあげてみると、部屋の窓ごしに a crow が見えた、と。それは、ちょうどその黒いかたまりが、道路をへだてた向かい側の電柱上から、バサっという音が…

あたらしい知覚論をお土産に帰宅するまでが旅の途中

*あたらしい知覚論をください第8回 あらたな嗅覚論についてはこう言える。 他人の部屋に入ると、匂いがすることがあるけれども、しばらく時間が経つと、大抵そうした匂いはしなくなる。これについては匂いが隠れるという言いかたをすることもできるが(何…

あたらしい聴覚論も記念にひっつかまえよう

*あたらしい知覚論をください第7回 俺が追い求めているあらたな、聴覚論と嗅覚論についても以下見ておく。 楽器を使って出す音(あくまで聞こえる音のことを言っている)は、楽器によってはもちろんのこと、演奏するひとの身体のありよう、場所、聞き手の…

にぎり飯のことなんてすっかり忘れ、あたらしい視覚論をとっつかまえるのに夢中になろう

*あたらしい知覚論をください第6回 俺が歩み寄るにつれ、松の木は、刻一刻と姿を大きくし、かつ木目をくっきりさせていく。太陽が雲に隠れれば薄暗い姿を呈するし、雲間から太陽が顔を出せば一転、明るい姿を呈しもする。また俺が道のくぼみに足を踏み入れ…

にぎり飯はほっぼり出して、あたらしい視覚論を追おう

*あたらしい知覚論をください第5回 松の木に歩み寄る例を用いて、あらたな視覚論から探ってみる。 俺が歩み寄ると、松の木の姿は刻一刻と大きくなり、かつその木目も一瞬ごとにくっきりしてくる。このように松の木は、「他のものと共に在るにあたってどの…

いざ、にぎり飯を口に運ぼうとするそのとき、手がとまるほどの激震が走る

*あたらしい知覚論をください第4回 科学は松の木や蟬の声を、俺が歩み寄っても「これひとつとして違いを見せることのないもの」とするために、つまり存在を、「他のものと共に在るにあたってどのようにあるか」という問いに逐一答えるものから、無応答で在…

にぎり飯は「存在のすり替え」を観たあとに喰らおう

*あたらしい知覚論をください第3回 先ほど、俺が歩み寄ると、松の木の姿や蝉の鳴き声(音)が刻一刻と変化するのを確認した。松の木や蟬の声はまさに「他のもの(私の身体など)と共に在るにあたってどのようにあるか」という問いに逐一答えるものである。…

にぎり飯を喰らうまえに、松の木と蟬の声をめでよう

*あたらしい知覚論をください第2回 科学の知覚論が生まれるに至る経緯を事のはじめから見ていく。 俺が歩み寄れば、松の木は刻一刻とその姿を大きくする(話を簡単に進めるために、松の木が終始、占めている位置を変えない場合をいまは例にあげる)。実寸…

にぎり飯をぶらさげて冒険旅行に出かけよう

*あたらしい知覚論をください第1回 見る、聞く、匂う、味わう、触れる、といった知覚体験についてあたらしい論を手に入れようというのが今回の狙いである。よろしくお願い申し上げる次第だ。 ひとによって異なった色に見えるドレスの写真がたしか昨年あた…

存在から、容姿(色を含む)、音、匂い、味、感触、をとり去ってゴミ箱に捨てるの巻

*デカルトの超絶手品ぁ〜ニャで科学は基礎を形作る第9回 俺の推測が的外れであれなんであれ、デカルトが「存在の客観化」というこの超絶手品によって、存在を、「どの位置を占めているか」ということしか問題にならない何か(延長)にすり替えたのは間違い…

超絶手品のタネを見破るの巻

*デカルトの超絶手品ぁ〜ニャで科学は基礎を形作る第8回 デカルトは『省察』*1の第2省察で俺たちの目の前に蜜蝋を持って現れたときすでに蜜蝋を、「他と共に在るにあたってどのようにあるか」という問いに逐一答えるものから、無応答で在るものにすり替え…

デカルト超絶手品のタネ明かしに踏みこもうとする数日前の巻

*デカルトの超絶手品ぁ〜ニャで科学は基礎を形作る第7回 実際は「他と共に在るにあたってどのようにあるか」という問いに逐一答えるものである存在を、事実に反して、無応答で在るものにすり替えますと、存在の実際の姿から、ほんとうは存在には属していな…

郵便ポストが超絶ダイエットをするの巻

*デカルトの超絶手品ぁ〜ニャで科学は基礎を形作る第6回 さて、存在は実際のところ、「他と共に在るにあたってどのように在るか」という問いに逐一答えるものであるにもかかわらず、事実に反して、このように存在を、無応答で在るもの(客観的なもの)であ…

俺氏、コートから色をとりのぞく超絶手品をご披露するの巻

*デカルトの超絶手品ぁ〜ニャで科学は基礎を形作る第5回 前回、ミドリ色のコートを用いて確認しましたように、存在は、「他と共に在るにあたってどのようにあるか」という問いに逐一答えるものです。にもかかわらず、事実に反して存在を、無応答で在るもの…

人生イロイロイロもイロイロの巻

*デカルトの超絶手品ぁ〜ニャで科学は基礎を形作る第4回 先ほど、俺の愛しのコートはかつてミドリ色だったと申しました。聞いてください。当時こんなことがありました。そのときの俺は急いでいました。ところが、まさにクローゼットからそのミドリ色のコー…