(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

なぜ医学は、患者が何を「訴え」、何を「要望している」のかイマイチよく理解できないのか。また患者がこうむっている「たいしたことのある」副作用を、なぜ「たいしたことのない」ものと勝手に侮ってしまうのか(3/3)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.1】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.47


 いま指摘しました医学による争点のすり替えを、箇条書きにするとこうなります。

  1. 身体はほんとうは機械ではない。
  2. 医学は、ほんとうは機械ではない身体を、機械と見なす。
  3. その結果、やれ健康だ、やれ病気だとしきりに言うことによって争点にするところを、みなさんのように「苦しくないか、苦しいか」には置けなくなり、その代わりに「正常か、異常か」と考えることになった。


 次回からは、いまざっと素描しましたこの1から3までを、ひとつずつとり挙げ、その細部を書き込んでいきます。


 次回は、身体がほんとうは機械ではないことを、詳しく確認します。


 その次の回では、ほんとうは機械ではない身体を、科学がなぜ機械と見なすのか、確認します。


 さらにその後の回では、身体をそのように機械と見なすことによって、科学が、いかにして争点を、「苦しくないか、苦しいか」から「正常か、異常か」にすり替えることになったか、確認します。


 次回以降、それらの確認をひとつひとつずつやっていきますよ。






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※2022年10月6日に文章を一部修正しました。また2023年1月31日に文章を大幅に削除し、一部訂正しました。


*今回の最初の記事(1/3)はこちら。


*前回の短編(短編NO.46)はこちら。


*このシリーズ(全61短編を予定)の記事一覧はこちら。