(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

身体を機械と考えると、やれ健康だ、やれ病気だと言っているときに、争点にするところが、みなさんのように「苦しくないか、苦しいか」ではなく、「正常か、異常か」になってしまう科学の実例2つ(5/5)【医学がしばしばしばみなさんに理不尽な損害を与えてきた理由part.7】

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.53


 こうして、いま見ている説では、快さや苦しさという感覚は、うっちゃられ、その代わりに、「身体機械」が正常であるか、異常であるかを争点にしていくことになります。


 先に指摘しておきましたように、この世に異常ということは何についてもあり得ないということでしたけど。


 科学には、快さと苦しさについての説が大きく言うと、ふたつあるのではないかと指摘し、そのふたつのうちのひとつを今回は見てきました。その説をとると、争点が、「苦しくないか、苦しいか」から「正常か、異常か」にすり替えられることになることが、確認できましたね。


 次回は、残りのもうひとつの説をとり挙げます。






4/5に戻る←) (5/5) (→次回短編へ進む

 

 




*今回の最初の記事(1/5)はこちら。


*前回の短編(短編NO.52)はこちら。


*このシリーズ(全61短編を予定)の記事一覧はこちら。