*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.7
目次
・2点復習
・ひとが当初、「理解できない」場合(例、統合失調症)
・ひとが最初から「理解できる」場合(例、PTSD)
・結論(医学を勉強するほど人間理解力は低下する)
◆2点復習
今回は、(精神)医学を勉強するほど人間理解力が低下するということを確認しますね。
最初につぎの二点を再確認してから本題に入ることにしましょうか。
- ひとはみな「理解可能」である。
- (精神)医学は一部のひとたちを「理解不可能」と決めつけて差別してきた。
では、はじめますね。
ずいぶんまえに、健康、病気とはそれぞれ何であるか確認したの、ひょっとして覚えてくれていますか。こういうことでしたよね。ふだんのみなさんにとって、「健康」という言葉は、「苦しまないで居られている」ことを表現するためものである。かたや「病気」という言葉は、「苦しんでいる」ことを、その苦しみが手に負えないようなときに表現するためのものである、って?
つまり、みなさんがふだん、「健康」であるとか「病気」であるとかとしきりに言うことで争点にするのは、苦しまないで居られているか、苦しんでいるか(快いか、苦しいか)、である、って。
でも、医学は健康を正常であること、病気を異常であることと定義づけてやってきましたね? そうして、ひとを正常なものと異常なものとに二分してきましたね?
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上記のことを確認したのはつぎの記事ででした。
(注)後日そのことを、下の記事でもっと簡単に確認します。
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ひとをそのように、正常なものと異常なものとに二分するというのは これも先日確認しましたように ひとを「理解可能」なものと「理解不可能」(専門用語で言えば、了解不能)なものとに分けるということを意味します。
- A.ひとを正常と判定するというのは、そのひとを「理解可能」と認定するということ。
- B.ひとを異常と判定するというのは、そのひとを「理解不可能」と認定するということ。
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先日この記事で確認しましたね。
(注)後日そのことを、下の記事でもっと簡単に確認します。
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けど、異常で、「理解不可能」なひとなど果して、この世に存在するでしょうか。
ちょっと思い出してみてくださいよ。異常なひとなどこの世にただのひとりも存在し得ないんだって以前、確認しましたよね? 言うなれば、ひとはみな正常なんだ、って?
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この記事で確認しましたよ。
(注)そのことも、後日、下の記事でもっと簡単に確認します。
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この世に、異常で、「理解不可能」なひとなどただのひとりも存在し得ませんね? 言うなれば、ひとはみな正常で、「理解可能」ですね?
なのに(精神)医学は一部のひとたちを不当にも、異常で、「理解不可能」であるということにして差別してきたわけです。
さあ、いま、冒頭で挙げましたつぎの二点を再確認し終わりましたよ。
- ひとはみな「理解可能」である。
- (精神)医学は一部のひとたちを「理解不可能」と決めつけて差別してきた。
ここから本題に入りますね。(精神)医学を勉強するほど人間理解力が低下するということをいまから確認していきますよ。
(精神)医学は一部のひとたちを不当にも、「理解不可能」であるということにして差別します。その差別は、つぎのふたつの場合に分けることができます。
- そのひとが当初、「理解できない」場合
- そのひとが最初から「理解できる」場合
このふたつの場合を順にそれぞれ見ていきますね。
*前回の短編(短編NO.6)はこちら。
*このシリーズ(全64短編を予定)の記事一覧はこちら。