*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.57
目次
・ひとを正常もしくは異常と判定するとはどうすることだったか
・現実がイメージに合致していないときにみなさんが本当にすべきこと
・異常なひとはこの世にただのひとりも存在し得ない
◆ひとを正常もしくは異常と判定するとはどうすることだったか
この短編集「統合失調症と精神医学と差別」のなかで以前に確認したつぎの5つの基本事項を、そのときにもちいたのとは別の、もっと簡単なやり方で、順に再確認しようとしているところです。
今回はつぎの2番を見ますよ。
- 正常、異常とは何か(短編NO.1)。
- 異常なひとはこの世にただのひとりも存在し得ない(短編NO.2)。
- 医学の名のもと不当にも異常と決めつけられ、差別されるのは、誰か(短編NO.3)。
- 障害、障がい、障碍、はどれもみな差別用語である(短編NO.4)。
- この世に「理解不可能」なひとなどひとりたりとも存在し得ない(短編NO.6)。
前回の短編では前掲1を、イメージに着目する非常に簡単な、あたらしい仕方で再確認しました。まずそれを復習しておきましょうか。こういうことでしたね。
ひとを正常と判定するというのは、
-
①そのひとの実際のありようを、こちらが、ひとというものに対してもっている「ひととはコレコレこういうものだ」というイメージに合致していると見、
-
②そのイメージに合致していることをもって、そのひとを問題無しと考えるということ、
かたやひとを異常と判定するというのは、
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①そのひとの実際のありようを、こちらが頭のなかにもっているその「ひととはコレコレこういうものだ」というイメージに合致していないと見、
-
②そのイメージに合致していないことをもって、そのひとを問題有りと考えること、
である、って。
では本題に入りましょう。
2023年7月3日に文章を一部修正しました。また2023年11月20日にも文章を一部修正しました(内容はまったく変わっていません)。
*前回の短編(短編NO.56)はこちら。
*このシリーズ(全61短編を予定)の記事一覧はこちら。