認知症と診断して、異常と決めつけ、その人達の言動に「理解不可能」の烙印を押してきたことが誤りであったということ
*認知症の人間の言動は理解不可能か・第16回 (前回←) 現在、血管性認知症について検証している。 その経緯はこうである。 医学はひとを認知症や軽度認知障害などと診断し、「異常」と見なすことによってそのひとたちに「理解不可能」の烙印を押してきた。…
*認知症の人間の言動は理解不可能か・第15回 (前回←) ◆感覚性失語(相手の言葉を理解できない) 現在、血管性認知症について検証している。 長谷川和夫著『よくわかる認知症の教科書』(朝日新書、2013年)には、血管性認知症で認められる認知機能の低下…
*認知症の人間の言動は理解不可能か・第14回 (前回←) 今回から血管性認知症の検証をはじめる。 認知症に分類される主な四つ、アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症、ピック病、を順にひとつずつとり挙げ、見ていくことにした。前回アルツ…
*認知症の人間の言動は理解不可能か・第13回 (前回←) 今回は、次に再掲載するアルツハイマー型認知症の症状一覧のなかから、B(中等度)の②「失行」とC(高度認知症)の①「失認」を見る。この一覧は、長谷川和夫著『よくわかる認知症の教科書』(朝日新…
*認知症の人間の言動は理解不可能か・第12回 (前回←) 今回は「トイレの場所がわからなくなって失禁する」を検証する。果してそれは医学が説いてきたようにほんとうに「理解不可能」な言動か。 が、その前にここまでの経緯を簡単にふり返ろう。 医学はひと…
*認知症の人間の言動は理解不可能か・第11回 (前回←) 前回の続きである。 俺たちが先に作っておいたアルツハイマー型認知症の症状一覧*1の中のB(中等度)の①「見当識が失われる(失見当)」を前回から見ている。その具体例として当該一覧には次の三つが…
*認知症の人間の言動は理解不可能か・第10回 (前回←) この世に「理解不可能」な人間など存在し得ないことを最初に理論的に証明したけれども*1、医学はこれまでひとを認知症や軽度認知障害などと診断し、「異常」と見なすことによって、そのひとたちの言動…
*認知症の人間の言動は理解不可能か・第9回 (前回←) 今回は、アルツハイマー型認知症の症状のひとつに数えられる「作話」を見る。 医学はひとを認知症や軽度認知障害などと診断し、異常と見なすことによって、そのひとたちの言動に「理解不可能」の烙印…
*認知症の人間の言動は理解不可能か・第8回 (前回←) 先に進もう。 認知症と呼ばれるもののなかから、アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症、ピック病、の4つをとり挙げ、ひとつずつ点検していくことにした。現在はその一番初めにある、ア…
*認知症の人間の言動は理解不可能か・第7回 (前回←) 前回の話のつづきをしよう。 今回は、「不安、不穏(落ち着きのなさ)、うつ状態」について考察する。 現在、認知症に分類される、アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症、ピック病、の…
*認知症の人間の言動は理解不可能か・第6回 (前回←) ひとをその認知能力の低下具合から認知症とか軽度認知障害と診断し、「異常」と見なすことは、そのひとたちの言動に「理解不可能」の烙印を押すことであると先に確認したけれども、理論的に考察する限…
*認知症の人間の言動は理解不可能か・第5回 (前回←) 目次・アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体認知症、ピック病、の4つを見ていく・アルツハイマー病の症状一覧・ひとつ目の症状:物忘れが次第に激しくなる ◆アルツハイマー病、血管性認知症、…
*認知症の人間の言動は理解不可能か・序 ここ最近ずっと統合失調症について考察してきた*1けれども、今度はいわゆる認知症をとり挙げる。 でもなぜ認知症を? この世には、「理解不可能」な人間と学問に、権威に、烙印を押されてきたひとたちが数知れずいる…