(新)Nothing happens to me.

科学の欠点、限界、見落としている大事なもの

統合失調症の「カガヤ臭いという声が聞こえてくる(幻聴)」「殺し屋に狙われているという幻覚(幽霊論)」を理解するpart.1(統合失調症理解#12)(1/7)

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」から短編NO.19

目次
・「幻聴」と「幻覚」を2回に分けて考察する
・「カガヤ臭い」という声が聞こえてくる(幻聴)
・「現実」を「予想」のほうに合わせる


◆「幻聴」と「幻覚」を2回に分けて考察する

 この世に異常なひとなどただのひとりも存在し得ないということを以前、論理的に証明しましたよね。


(参考:その証明をしたときの記事を一応挙げておきますね。)


 そしてそれは、この世に「理解不可能なひとなどただのひとりも存在し得ないということを意味するとのことでしたよね。


(参考:そのことを確認したときの記事も一応挙げておきますよ。)


 だけど、(精神)医学は一部のひとたちを異常と判定し、「理解不可能」と決めつけて、差別してきました。たとえば、あるひとたちのことを統合失調症と診断し、つぎのように、やれ「永久に解くことのできぬ謎」だ、「了解不能」だと言ってきましたよね?

かつてクルト・コレは、精神分裂病〔引用者注:当時、統合失調症はそう呼ばれていました〕を「デルフォイの神託」にたとえた。私にとっても、分裂病は人間の知恵をもってしては永久に解くことのできぬ謎であるような気がする。(略)私たちが生を生として肯定する立場を捨てることができない以上、私たちは分裂病という事態異常」で悲しむべきこととみなす「正常人」の立場をも捨てられないのではないだろうか(木村敏『異常の構造』講談社現代新書、1973年、p.182、ただしゴシック化は引用者による)。

異常の構造 (講談社現代新書)

異常の構造 (講談社現代新書)

  • 作者:木村 敏
  • 発売日: 1973/09/20
  • メディア: 新書
 

 

 専門家であっても、彼らの体験を共有することは、しばしば困難である。ただ「了解不能」で済ませてしまうこともある。いや、「了解不能であることがこの病気の特質だとされてきたのである。何という悲劇だろう(岡田尊司統合失調症PHP新書、2010年、p.30、ただしゴシック化は引用者による)。

統合失調症 その新たなる真実 (PHP新書)

統合失調症 その新たなる真実 (PHP新書)

  • 作者:岡田 尊司
  • 発売日: 2010/10/15
  • メディア: 新書
 


 さあ今回もまた、最近ずっとやっている通りにやりますよ。統合失調症と診断され、このように「理解不可能」と決めつけられてきたひとたちのなかから、実際にひとり登場してもらい、そのひとがほんとうは理解可能であることを実地に確認していきますよ。


 今回は、お笑い芸人のハウス加賀谷さんに登場してもらいますね。相方の松本キックさんがそのハウス加賀谷さんについて記した本、『相方は、統合失調症』から、ハウス加賀谷さんの、いわゆる幻聴体験幻覚体験の、計2つを見ていきます

相方は、統合失調症 (幻冬舎文庫)

相方は、統合失調症 (幻冬舎文庫)

 


前回の短編(短編NO.18)はこちら。


このシリーズ(全43短編を予定)の記事一覧はこちら。