2018-01-01から1年間の記事一覧
*科学するほど人間理解から遠ざかる第4回 快さを感じているというのは、「今どうしようとするか、かなりはっきりしている」ということであり、かたや苦しさを感じているというのは、「今どうしようとするか、あまりはっきりしていない」ということであると…
*科学するほど人間理解から遠ざかる第3回 西洋学問ではこれまで快さや苦しさは何であるか理解されてこなかった、と大胆にも申し上げました、その実、膝をガクガク言わせながら。 そう申し上げれば、どうなるか。 「じゃあ、快さや苦しさとはいったい何なの…
*科学するほど人間理解から遠ざかる第2回 西洋学問ではこれまで、快さ苦しさは何であるか理解されてこなかったと最初に申し上げ、そのことは、健康や病気についてすこし考えてみるだけでもすぐ明らかになると申し添えました。 本題に入るまえにもうしばら…
*科学するほど人間理解から遠ざかる第1回 快さとか苦しさというのが何であるかこの文章では確認します。以後、快さと苦しさをひとつに合わせて、快さ苦しさと表記したりすることをお許しください。 いまから例によって例のごとく、本題に入るまえに何やら…
このたび、seesaa blogから越して参りました。フツツカ者ですが、どうぞよろしくお願いいたします。 seesaaに置いて参りました記事はそのままにしておくつもりです。ひょっとすると、後日、こちらhatena blogのほうに移管するかもしれませんけれども。 (201…
鐘は、科学の手にかかるとこのように、ほんとうは見えないものであるということになる。俺が目をつむっていても、開けていても、眼鏡をかけていてもいなくても、後ろを向いていても、まえを向いていても、何ら変わることのないもの(見えないまま)であるこ…
ではつぎに、これらふたつの不適切な操作の過程を順に詳しく見ていこう。 いまこの瞬間、俺が、教会の塔のうえにある鐘を遠望しているとすれば、その瞬間、俺が目の当たりにしている鐘の姿は、俺の前方数百メートルのところにあるということになる。このよう…
2018年に入ってから、「2018年一斉書き直しシリーズ」と銘打って、第1弾と第2弾をお送りしてきた。 シリーズ第1弾は「科学の出発点をナミダナミダで語り直す*1」と題して、またシリーズ第2弾は「科学が存在を別ものにすり替えるのをモノカゲから見なおす…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第18回 さて、みなさんにお別れ申し上げる頃合いとなった。 僕は酒臭い息をはきながら、実に長々とおしゃべりしてきた。みなさん、僕の拙い表現を適宜、ご自分流に補ったりなさりながら、ここまでガマン強…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第17回 ながらく心は、非物質と考えられてきたけど、現代科学はもはや心とは脳(の物質的活動)のことだと考える。それに合わせて「身体の感覚部分」のことも非物質ではなく、物質的活動であるとする。「身…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第17回 先刻こう申し上げた。 事のはじめに「絵の存在否定」という不適切な操作をなす科学は、それに引きつづいて「存在の客観化」という存在と関係のすり替え作業をやり、この世に実在するのは、「見るこ…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第16回 そもそもみなさんにとって身体とは何か。 まえのほうで確認しておいたように、おなじ場所を占めている「身体の感覚部分」と「身体の物的部分」とを合わせたもののことである。身体のうちに「身体の…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第16回 事のはじめに「絵の存在否定」という不適切な操作をなす科学が、それにひきつづいて「存在の客観化」という存在と関係のすり替え作業をやり、この世に実在するのは「見ることも触れることもできず、…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第15回 これまで、僕が柿の木に歩みよっている場面をもちいて(本人にはそんなつもりは毛頭ないが)ダラダラとおしゃべりしてきた。その場面をみなさんには、遅刻しそうになった僕が上空からパラシュートで…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第15回 科学は事のはじめに「絵の存在否定」という不適切な操作をなし、僕が現に目の当たりにしている柿の木の姿を、僕の前方数十メートルのところにあるものではなく、僕の心のなかにある映像であることに…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第14回 科学の「存在の客観化」という存在と関係のすり替え作業を、なぜか柿の木をもちいてここまで見てきた。 先に進むまえにここで、その作業過程をいったん箇条書きでもって復習しておこうとする、僕の…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第13回 科学がやる「存在の客観化」という存在と関係をすり替える作業について確認中である。僕が柿の木に歩みよっている場面をもちいて、柿の木がその作業の末、とうとう、「どの位置を占めているか」とい…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第12回 僕が柿の木に歩みよっている場面をもちいて「存在の客観化」という存在のすり替え作業を見ている。 柿の木は、僕が歩みよれば、その姿を刻一刻と大きくし、太陽が雲間にかくれたり雲間から顔を覗か…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第11回 そう、僕は上空から、ほんの豆ツブみたいな柿の木が急速に大きくなっていくのを、パラシュートを開く時機をいまかいまかとはかりながら、目の当たりにしていた(急速に大きくなっていったのは柿の木…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第11回 僕が柿の木に歩みよっている場面をもちいて考察している。 「存在の客観化」で、柿の木は、「他のものと共に在るにあたってどのようにあるか」という問いに一瞬ごとに答える相対的なものから、無応…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第10回 科学は事のはじめに「絵の存在否定」という不適切な操作をなし、「存在の客観化」という存在すり替え作業をやるハメに陥るとのことだった。 どういうことだったか。 僕が柿の木に歩みよっている場面…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第9回 みなさん、ご想起あれ。科学が事のはじめになす「絵の存在否定」という不適切な操作を冒頭で復習した、あのときのことを。 そのさい、僕が柿の木を見ているある一瞬をお考えいただいた。 その一瞬に…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第9回 僕が柿の木に歩みよっている場面をご想像いただきながら、柿の木と僕の身体について確認した。 長々となんやかや申し上げてきたが、要は、柿の木にしろ、僕の身体にしろ、「他のものと共に在るにあ…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第8回 僕が柿の木に歩みよっている場面をみなさんに、ご自分ごとのように想像していただきながら、つぎのことを確認した。 1.柿の木 柿の木は「他のものと共に在るにあたってどのようにあるか」という問…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第7回 柿の木に僕が歩みよっている場面をみなさんにご想像いただきながら、柿の木が、「他のものと共に在るにあたってどのようにあるか」という問いに一瞬ごとに答えているのをご確認いただいた。いや、柿…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第6回 柿の木に僕が歩みよっている場面を、ようやくみなさんに、僕におなりになったつもりでご想像いただいているところである。 柿の木はその姿を、僕が歩みよるにつれ刻一刻と大きくし、目を閉じれば全…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第5回 みなさんには、いまこの瞬間、僕が柿の木を目の当たりにしているとご想像いただいている。その柿の木の姿は、僕の前方数十メートルのところにある。だけど、科学は事のはじめに「絵の存在否定」とい…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第4回 いまこの瞬間、僕が前方数十メートルのところにある柿の木を見ているとみなさんはご想像くださっている。 これから僕はいっぽいっぽ歩みよっていこう。 何に? その柿の木に。柿の木は、僕のほうを…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第3回 じゃあ早速みなさん、僕におなりになったつもりで、つぎのようにご想像いただけるだろうか。 いま僕の前方数十メートルのところに柿の木がいっぽんある。僕は先ほどからその柿の木を見ている。そし…
*科学が存在をすり替えるのをモノカゲから見なおす第3回 僕がいまこの瞬間、柿の木を見ているとご仮定いただいたうえで、科学が事のはじめになす「絵の存在否定」という不適切な操作をちらっと実演してお見せした。 それを、つぎのように箇条書きでまとめ…