(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

2017-01-01から1年間の記事一覧

科学はどのような基準で身体を不当にも正常と異常に区分けするか

*身体をキカイ扱いする者の正体は第6回 このchapterの最初で確認しましたとおり、機械にしか用いることのできない正常異常という区分けを、機械ではない「身体の物的部分」に用いることは不可能です。にもかかわらず、「身体の物的部分」を機械とする科学…

身体に正常異常という区分けを用いるとは不当な差別をすることである

*身体をキカイ扱いする者の正体は第5回 いま、機械にしか用いることのできない正常異常という区分けを、機械ではない「身体の物的部分」に用いるというのは、不当な差別をすることであると確認しました。世界によって定められたありようを呈しているものし…

正常異常という区分けを身体に用いることはできない

*身体をキカイ扱いする者の正体は第4回 科学は事のはじめに「絵の存在否定」という不適切な操作を為して、「身体の物的部分」を機械であることにし、その「身体の物的部分」に、機械に用いられる正常異常という区分けを用います。 しかしchapter1,2をとお…

正常異常という区分けを身体に用いることは可能か

*身体をキカイ扱いする者の正体は第3回 掃除機を例に、機械を正常異常に区分けするとはどうすることか確認しました。それは、当の機械が、設計製造者の設計製造行為によって定められたありようを呈していれば、問題無しと見て、正常と呼び、かたや設計製造…

機械に正常異常という区分けを用いるとはどうすることか

*身体をキカイ扱いする者の正体は第2回 機械に用いられる正常異常という区分けを、ほんとうは機械ではない「身体の物的部分」に用いることが可能なのかどうか明らかにするために、まず、機械に正常異常という区分けを用いるというのが何をすることなのか確…

機械は正常異常に区分けされる

*身体をキカイ扱いする者の正体は第1回*1 最初にchapter1*2で、つぎのふたつを確認しました。 身体は機械ではないこと。 そのことをみなさん実によくご存じであること。 そしてchapter2*3では、にもかかわらず科学が身体を機械と考えるのはなぜか確認しま…

blog要旨

オロカモノのくせに口幅ったいことを申しましてマコトに申し訳ありません。軽い気持ちでお聞きください。 科学のドギモをぬかれるほど不思議なものの見方について書かせていただいております。 不肖俺が思いますに、科学は事のはじめに、存在同士のつながり…

それは「治った」と言えるのかな

「治る」という言葉を聞いてヘンな気持ちになるときがあると言いますか。違います違います、セクシュアルな意味じゃありません。みなさんセクシュアルな話、お嫌いでしょう? 安心してください、そんな話しませんよ、なんて。 「治る」という言葉を聞いて、…

ついに私は脳となる

*心はいかにして科学から生まれたか第6回 現代科学は、私を心なるもののこととしたこのところから、さらに一歩進める。ながらく非物質と考えてきたこの心なるものを、脳の物質的活動であることに変更し(心脳同一説)、私とは脳(の物質的活動)のことであ…

そして私は心となる

*心はいかにして科学から生まれたか第5回 「絵の存在否定」という不適切な操作をみずからの出発点に置く科学は、いまこの瞬間、私が目の当たりにしている松の木の姿を、私の前方数十メートルのところにあるのではないことにする。そこには、見ることも触れ…

そこで心を想定するという手を打ちました

*心はいかにして科学から生まれたか第4回 科学は、「ひとつの世界絵に共に参加している」もの同士を、それぞれがそのとき在る場所に在るのは認めるものの、事実に反して、「ひとつの絵に共に参加している」ことはないもの同士であることにし*1、一転、世界…

いつの日にか為した「絵の存在否定」

*心はいかにして科学から生まれたか第3回 この世界絵のうちには、定義上とうぜんであるけれども、いまこの一瞬に私が体験しているものすべてが認められる*1。その瞬間に目の当たりにしている景色、聞いている音、嗅いでいる匂い、味わっている味、感じてい…

身体にはふたつの面がありました

*心はいかにして科学から生まれたか第2回 科学が、「絵の存在否定」という不適切な操作をみずからの出発点とした結果、ありもしない心という存在を想定することになった顛末を、これから見ていく。 最初に身体について再確認し、そのあと「絵の存在否定」…

心が生まれたきっかけは遠いむかし

*心はいかにして科学から生まれたか第1回 「科学の身体研究からすっぽりぬけ落ちている大事なもの」と題した文章のchapter 1で、身体が機械ではないこと、およびそのことをみなさんどなたも実によくご存じであることを確認した。そしてそのchapter2では、…

身体を機械と考えるのは不適切である

*科学にはなぜ身体が機械とおもえるのか第12回 「絵の存在否定」という不適切な操作を為した科学が、「身体の感覚部分」を、俺の心のなかにある、見ることも触れることもできない「ほんとうの身体の物的部分」についての情報であることにし(身体知覚論)、…

科学は存在を別ものにすり替える

*科学にはなぜ身体が機械とおもえるのか第11回 いまこういうことを確認しました。 眼球から脳に至る神経経路に起こる電気的興奮の連鎖は、俺の眼前数十メートルの場所に実在する「ほんとうの松の木」についての情報を眼球から脳に伝達しているのではありま…

神経経路は情報伝達などしない。では何を?

*科学にはなぜ身体が機械とおもえるのか第10回 俺が松の木の姿を目の当たりにしているとき、俺の前方数十メートルの場所に実在している、見ることも触れることもできない「ほんとうの松の木」から、「ほんとうの松の木」についての情報が、神経、脳をへて、…

身体情報伝達論

*科学にはなぜ身体が機械とおもえるのか第9回 科学が事のはじめに「絵の存在否定」という不適切な操作を為し、俺が目の当たりにしている松の木の姿を、俺の前方数十メートルのところにあるものではなく、俺の心のなかにある、見ることも触れることもできな…

視覚情報伝達論

*科学にはなぜ身体が機械とおもえるのか第8回 科学が「絵の存在否定」という不適切な操作の結果、俺が目の当たりにしている松の木の姿を、俺の心のなかにある、見ることも触れることもできない「ほんとうの松の木」についての情報とし(外界知覚論)、 か…

科学は身体感覚を、心のなかにある、身体についての情報とする

*科学にはなぜ身体が機械とおもえるのか第7回 科学が事のはじめに「絵の存在否定」という不適切な操作を為して、俺が目の当たりにしている松の木の姿を、俺の前方数十メートルの場所にあるものではなく、俺の心のなかにある映像であることし、俺の前方数十…

俺が体験する一切を科学は俺の心のなかにある外界情報とする

*科学にはなぜ身体が機械とおもえるのか第6回 さて、科学が事のはじめに「絵の存在否定」という不適切な操作を為し、その結果、いまこの瞬間に俺が目の当たりにしている松の木の姿を、俺の前方数十メートルの場所にあるものではなく、俺の心のなかにある、…

見えている姿を科学は心のなかにある映像とする(後編)

*科学にはなぜ身体が機械とおもえるのか第5回 で、科学はつぎのような視覚論を語ります。 俺の前方数十メートルの場所に実在する、見ることも触れることもできない「ほんとうの松の木」に当たった光が、その「ほんとうの松の木」についての情報を俺の眼球…

見えている姿を科学は心のなかにある情報とする(前編)

*科学にはなぜ身体が機械とおもえるのか第4回 いまこの瞬間、俺が松の木を目の当たりにしていることにしてください。そうしていただきますと先にも申しましたが、その瞬間に俺が目の当たりにしている松の木の姿と、その瞬間の俺の「身体の感覚部分」とは、…

事の発端は「絵の存在否定」という不適切な操作にある(後半)

*科学にはなぜ身体が機械とおもえるのか第3回 科学が「身体の物的部分」を機械と考えるに至る事の発端は、離れた場所にあるもの同士のあいだにも認められる「ひとつの絵に共に参加している」という直接の関係を、この世界から一掃することにあると最初に申…

事の発端は「絵の存在否定」という不適切な操作にある(前半)

*科学にはなぜ身体が機械とおもえるのか第2回 科学が「身体の物的部分」を機械と考えるに至る事の発端は、離れた場所にあるもの同士のあいだにも認められる「ひとつの絵に共に参加している」という直接の関係*1を、この世界から一掃することにあると先走っ…

科学が身体を機械とするに至る経緯を発端から確認する

*科学にはなぜ身体が機械とおもえるのか第1回*1 ここまで*2、主につぎの2点を確認してきました。 「身体の物的部分」で、物質的出来事が、「身体の感覚部分」の関与のもと起こること(「身体の物的部分」は機械ではないこと) そのことをみなさん実によく…

病は気から? 病気とは気を病むこと?

やあ、ホースム、まいったよ、外はひどい寒さだ。どうした、何か考えごとか? 「ワトソソ、これを読んで見たまえ」 ああ、「病は気から」か。よくある記事だ。昔から、思い出したようにときどき、誰かがこんなことを書くんだ。で、これがどうしたんだ? 「思…

差別はいつだって善意からなされる

*2017差別の核心を追っかける第2回 けれども、ひとが「みんな一緒になる」よう定められていると考えるだけの根拠はこの世にはどこにもない。 現に、ひとは「みんな一緒になる」よう定められているとする勝手な思い込みをみなさんはお持ちではない。そんな…

ひとを出来損ない扱いする差別

*2017差別の核心を追っかける第1回 差別の核心は何か。そうみずから問うておきながらも、そんなむつかしいこと私にわかるはずがないと、いきなりではあるが、音をあげざるを得ない。 が、ひとつ気になっていることがある。 ひとを出来損ない扱いするという…

夜空のムコウにはどんな明日が待っているのかなあ?

*baseballは科学を批判しつづける第13回 みなさんには、大谷選手の身体だけではなく、ご自身の身体についてもお考えいただいた。部屋の片隅に置いてある机に着いておられたところから、立ち上がられてお振り返りになり、部屋のひとつっきりしかない扉に向け…