◆準備運動②「みなさんは何を健康、病気という言葉で表現しようとするか?」
健康、病気という言葉をみなさんがふだんどういうふうに使っているか、確認します。
みなさんがふだん、やれ健康だ、やれ病気だとしきりに言うことで、争点にしているのは何か。
要するに、みなさんが神社仏閣で手を合わせ、「どうか健康でいられますように」とか「病気が治りますように」などと熱く祈るとき、要望しているのは何か、考えます。
まず、健康とはどう書きます? そう、「健やかに康らかに」と書きますね。それは「苦しんでいない(快い)」ということを意味しているのではありませんか。
いっぽう病気とは「気を病む」と書きますね。「気を病む」とは「苦しむ」ということですね? 詳しく言えば、病気という言葉は、ふだんのみなさんにとって、「苦しんでいる」ということと、その苦しみが「手に負えない」ということを意味するものではありませんか。
ふだん、みなさんがやれ健康だ、やれ病気だとしきりに言うことで争点にしているのは、「苦しくないか(快いか)、苦しいか」ではないか、ということですよ。
で、もしそうだとすれば、みなさんにとって、治る(病気だったのが健康になる)とは、「苦しまないで居てられるようになること」、になりますね。
おかしなことを言ってます? けど実際、いま言ったとおりではありませんか? みなさん、「健康のありがたさ」とか「健康のありがたみ」といった言葉を口にしますよね。「最近、健康のありがたさ(ありがたさ)をヒシヒシと感じるよ」なんてふうに?
それは翻訳すると、「苦しまないで居られている」ことのありがたみ(ありがたさ)をヒシヒシと感じている、ではありませんか。
さて、下準備がふたつ済みました。遅ればせながら本題に入ります。
*今回の最初の記事(1/8)はこちら。