(新)Nothing happens to me.

科学の欠点、限界、見落としている大事なもの

統合失調症の「メッセージを受けとる」「世界は僕のためにある」「テレパシーで交信した」を理解するvol.9(統合失調症理解#14)(2/6)

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」から短編NO.29


 いまこう推測しましたよ。振り返ってみますね。


 朝の4時ころ、新聞配達の物音がした(現実)。しかし小林さんには、こんな時刻にひとが配達に来ているはずはないという「自信」があった。このように「現実自信とが背反するに至ったとき、ひとにとり得る手は、つぎのふたつのうちのいずれかであるように、俺には思われます。

  • A.「現実」に合うよう、「自信」のほうを訂正する。
  • B.「自信」に合うよう、「現実」のほうを修正する。


 で、その場面でも小林さんは後者Bの「自信に合うよう、現実のほうを修正する」手をとった。こんな時刻にひとが配達に来ているはずはないとするその自信に合うよう、小林さんは現実をこう解した。


 何か特別なものをもって来たようだな。政府の命を受けた誰かが「妹に、僕の扱いに関する指令を届け」に来たのにちがいないな。


 箇条書きにしてまとめると、こうなります。

  • ①新聞配達の物音がした(現実)。
  • ②こんな時刻にひとが配達に来ているはずはないという自信がある(現実と背反している自信)。
  • ③その自信に合うよう、現実をこう解釈する。「何か特別なものをもって来たようだな。政府の命を受けた誰かが妹に、ボクの扱いに関する指令を届けに来たのにちがいないな」(現実を自分に都合良く解釈する


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