*短編集「統合失調症と精神医学と差別」から短編NO.36
目次
・嫌がらせをされたと言って、予備校に行かなくなる
・嫌がらせと決めつける(案1)
・引け目を感じる(案2)
・他の生徒の内心を気にする(案3)
・part.4の締めの言葉
◆嫌がらせをされたと言って、予備校に行かなくなる
いま現在、「思春期に発症し典型的な経過がみられた統合失調症のケース」*1とされるNさんの事例を見させてもらっていますよね。
その当事者Nさんが、(精神)医学の見立てに反し、ほんとうは「理解可能」であることを、実地にひとつひとつ確認していますね。
今回から、引用第3部(引用最終部)に入りますよ。
前々回とその前の回に見た引用第1部には主に、Nさんの中学生時代のことが書いてありました。いっぽう前回見た引用第2部には、高校生時代と浪人1年目のことが書いてありましたね。受験生であるNさんはまったく勉強が手に着かず、追い詰められ、人生に挫折する寸前ということでしたね。
では、そのつづきを見ていきましょう。今回もNさんのつぎの2点に着目します。
- どんどん追い詰められていること。
- 自分のことがうまく理解できないでいること。
以下、引用第3部です。ただし、今回見るのは冒頭の2段落のみですよ。
2021年8月15日に文章を一部修正しました。
*Nさんのこの事例は全6回でお送りします(今回はpart.4)。
- part.1(短編NO.33)
- part.2(短編NO.34)
- part.3(短編NO.35)
- part.5(短編NO.37)
- part.6(短編NO.38)
*このシリーズ(全48短編を予定)の記事一覧はこちら。