(新)Nothing happens to me.

科学の欠点、限界、見落としている大事なもの

統合失調症の「思春期に発症し、典型的な経過がみられたケース」を理解するpart.4(統合失調症理解#16)(7/9)

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」から短編NO.36


◆他の生徒の内心を気にする(案3)

 いま、2浪が決まったあとのNさんが、新しい予備校に通いはじめたものの、すぐ、他の生徒たちに嫌がらせをされたと言って通わなくなった件について、推測をふたつしてみました。でも、もうひとつだけ、別の推測をしてみても、みなさん、構いません?


 ひょっとすると、Nさんが、他の予備校生たちの内心を気にしていたということだったのかもしれないと考えてみても?


 すなわち、こういうことですよ。


 Nさんは、他の予備校生たちに内心、「2浪もしているヤツはバカだ」とか「ロクに勉強もしないヤツなんか予備校に来るなよ、うぜえだとかと思われているのではないかとしきりに気になった


 ところが、自分が予備校でそんなことを気にするなんて、Nさんにはまったく思いも寄らないことだった。


 いや、いっそ、そのことも裏返しにして、語弊を恐れながらも、こう言い改めてしまいましょうか。そのときNさんには、自分が他の生徒たちに内心悪く思われているのではないかと気にしているはずはないという自信があったんだ、って。


 で、その自信に合うよう、Nさんは現実をこう解した。


 他の予備校生たちが「このバカ」「うぜえ」と言っているのが、聞こえる、って。


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Nさんのこの事例は全6回でお送りします。

  • part.1(短編NO.33)

  • part.2(短編NO.34)

  • part.3(短編NO.35)

  • part.4(短編NO.36)


   今回

  • part.5(短編NO.37)

  • part.6(短編NO.38)


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