*短編集「統合失調症と精神医学と差別」から短編NO.39
以上、今回は、もつおさんの、はじめて“神様の声が聞こえた”場面を見させてもらいました。(精神)医学は、これを幻聴という異常体験と診断し、「理解不可能」と決めつけて、脳のなかの一部がおかしくなって起こる現象だと説明してきましたね。けど、もつおさんのその体験は、まったく「理解不可能」なんかではありませんでしたね?
もちろん、そのもつおさんの体験をいま完璧に理解できた、と言うつもりはサラサラありませんよ。むしろ、もつおさんのことを多々誤ったふうに決めつけてしまったのではないかと、悶々としているというのが正直なところですよ。
でも、そうは言ってもさすがに、もつおさんのその体験が「理解可能」であるということ自体は、いまの考察からでも十分、明らかになりましたね?
申し分のない人間理解力をもっているみなさんになら、もつおさんのその体験が、完璧に理解できるということは、いま、十分に示せましたね?
2021年8月12日に文章を一部修正しました。
次回は5月17日(月)21:00頃にお目にかかります。
*今回の最初の記事(1/6)はこちら。
*あっ、そう言えば、タレント間寛平さんの「神のお告げを聞いた」という事例について、DI Kolumboがかつて考察していたのを、いま思い出しました。その記事はこちら。
*もつおさんがお描きになったその漫画はこちら。
*そのなかの一部が現在、無料で読めます(全11話)。
*前回の記事(短編NO.38)はこちら。
*このシリーズ(全48回を予定)の記事一覧はこちら。