(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

〝統合失調症〟に見られた2つのパターン(3/6)

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」から短編NO.32


 いまの推測を箇条書きにしてみとめてみます。

  • ①朝、オレンジジュースを飲んでいるとき、窓から身を投げようという衝動に駆られる(現実)。
  • ②自分が窓から身を投げようと意思しているはずはないという自信がある(現実と背反している自信)。
  • ③その自信に合うよう、現実をこう解釈する。「窓から飛び出せという、ボクに命令する声が聞こえてくる」(現実修正解釈


 いま、幻聴と診断され、「理解不可能」と決めつけられてきたBさんの体験を復習しました。簡単に言うと、こういうことだったんじゃないかということでしたね。


「現実」と「自信」とが背反したところで、後者の「自信」に合うよう、「現実」のほうを修正解釈したんじゃないか、って。


 で、それを冒頭で「現実修正解釈」型と呼んだわけですね。

 

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いま、下の記事の復習をしました。

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 でもそれは、さらにこうも言い換えられるのではないかと俺は睨んでいます。


「現実」と「予想」とが背反したところで、後者の「予想に合うよう、「現実」のほうを修正したんだ、っていうふうに。


 けど、この言い換えについては、ここでは深入りをせず、先に進みます。

 

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その言い換えについて以前、下の記事で、見てみました。その記事の後半以降のことを言っています。

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2021年11月15,16日に文章を一部修正しました。


*今回の最初の記事(1/6)はこちら。


*前回の記事(短編NO.31)はこちら。


*このシリーズ(全49回を予定)の記事一覧はこちら。