(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

医学のものの見方が雑すぎることを、HPVワクチンを例に確認する〈2/8〉

*医学は喩えると、空気の読めないガサツなおじさん第11回


◆HPVワクチンを接種した結果、身体に起こってくるのは、都合の良いことだけといきなり請け合えるか

 HPVワクチンをおなじように接種しても、アルコールを飲んだときのように、ひとによって、もしくはおなじひとでも時と場合によって、身体に起こる出来事がしばしば異なってきても何ら不思議はないじゃないですか(先の「物質の現実」より)。医学が力説するように、HPVワクチンを接種すればたしかに、子宮頸がんにならなくなるっていう都合の良いことが起こってくるのかもしれないけど、ひとによっては、もしくはおなじひとでも時と場合によっては、そうした都合の良いことは起こらないということでも何ら不思議はありません、ね? それどころか、ひとによっては、もしくはおなじひとでも時と場合によっては、都合の悪い出来事が身体に起こってくるということでも何ら不思議はないじゃないですか、ね? だって人間は互いにみな違っているわけだし。


 要するに、HPVワクチンを接種した結果として身体に起こってくるのは、つぎの5つの場合のいずれかになるんじゃないかってまず推測されますよ、ね(下記の「都合の良いこと」というのは、子宮頸がんにならなくなること等です)。

都合の良いことは起こる都合の悪い出来事は起こらない得をする)。

都合の良いことも都合の悪い出来事も起こる

  • (a)都合の良いことの都合の良さが、都合の悪い出来事の都合の悪さを上回る得をする
  • (b)都合の良いことの都合の良さが、都合の悪い出来事の都合の悪さを下回る(損をする)。

3.都合の良いことも、都合の悪い出来事も、起こらない(得も損もしない)。

4.都合の良いことは起こらない。都合の悪い出来事は起こる(損をする)。


 HPVを接種して、得をするひともいれば(1と2(a))、損をするひとも出てくるんじゃないか(2(b)と4)ってことですよ、ね?


 いやHPVワクチンを接種すればほとんどのひとが得をする1か2(a)になるのかもしれませんよでもそれはいろんなひとに接種してみた後でないとわからないことじゃないですか。まだほとんどのひとに接種していない段階で(少なくとも日本では)、みんな得をするんだ(1か2(a)になるんだ)って請け合うのはさすがに無理なんじゃないですかね?


 よく考えてみてくださいよ。摂取接種した結果得しかしない(1か2(a)にしかならない)って物質実際になかなかないじゃないですか。食物ですら最近は、食べて損をする(2(b)か4になる)ひとが増えてきてますし(食物アレルギーってよばれていますね)、だいたいどんな物質でも、摂取・接種すると、いま挙げた5つの場合に、程度の差はあれ、分かれるんじゃないですか、ね? アルコールやコーヒーといった飲食物もそうだし、薬剤なんか尚更そうなんじゃないのかなあ。薬に副作用は付きものだって、最近、多くのお医者さんが涼しい顔して言うじゃないですか、ね?


 得しかしない(1か2(a)にしかならない)なんて薬剤、開発するの、むつかしいんじゃないかなあ。


 夢のワクチン、あればいいですね、あることを望みます、ね? でもそのいっぽうで、そんなのはこれまでの現実から推測するに、なかなか存在しそうにないんだって、誰しも思うじゃないですか。なのにですよ、なのに医学はHPVワクチンをいきなり夢のワクチンだって世間に喧伝しましたよ、ね? で、そうした喧伝を信じてHPVワクチンを接種した結果、損をすることになった(先の2(b)や4になった)と思われるひとたちが少なからず出てきて苦しみを訴えても、そのひとたちのことを、デマを言う人間だと誹謗中傷したり、反ワクチンだと馬鹿にしたりしてまで、まだHPVワクチンを夢のワクチンであることにしようとしているじゃないですか、ね(SNSで医師が熱心にそういうことをしているのに出くわしません?)?


(さっき貼り付けた記事をもう一度貼り付けておきますね)


 なぜ医学はそんなふうにいきなりHPVワクチンを夢のワクチンであると喧伝することができたのか。そして、まだ夢のワクチンであると言い張ろうとするのか。


 金、ですかね?


 いやあ、俺にはその辺のことはまったく何にもわかりませんね。ただ、医学の出来事観と物質観のガサツさからすればおのずとそういうことなるんじゃないかと思うだけで。


 どういうことか。


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