*短編集「統合失調症と精神医学と差別」の短編NO.56
目次
・正常、異常とはそれぞれ何かをもっと簡単な仕方で確認する
・イメージに合致しているか、否か
・イメージに合致していないことをもって、問題有りと考える
◆正常、異常とはそれぞれ何かをもっと簡単な仕方で確認する
何度もくり返し言ってきたことですけど、みなさんがふだん、やれ健康だ、やれ病気だ、としきりに言うことによって争点にするのは、「苦しくないか(快いか)、苦しいか」ですよね。だけど、身体を機械と見なす医学は、みなさんとおなじようにそうして、やれ健康だ、やれ病気だと言ってきながらも、まったく別のことを争点にしていた、ということでした。
健康を正常であること、病気を異常であることと定義づけてきたんだ、って。
さて、その正常、異常について、この短編集「統合失調症と精神医学と差別」では最初につぎの5つの基本事項を確認しました。
- 正常、異常とは何か(短編NO.1)。
- 異常なひとはこの世にただのひとりも存在し得ない(短編NO.2)。
- 医学の名のもと不当にも異常と決めつけられ、差別されるのは誰か(短編NO.3)。
- 障害、障がい、障碍、はどれもみな差別用語である(短編NO.4)。
- この世に「理解不可能」なひとなどひとりたりとも存在し得ない(短編NO.6)。
この5つを、今回から数回にわたって、以前に用いたのとは別の、もっと簡単なやりかたで順に確認していきます。
今回はまず番号1を見ますね。正常と異常の意味はそれぞれ何か。それを、イメージに着目する簡単な仕方で再確認していきます。
2023年7月3日に文章を一部修正しました。
*前回の短編(短編NO.55)はこちら。
*このシリーズ(全61短編を予定)の記事一覧はこちら。