*認知症の人間の言動は理解不可能か・第16回
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◆③「うつ状態」と⑤「自発性の低下」
その前に、先に検証した①「運動性失語(言葉が自由に出てこない)」と②「感覚性失語(相手の言葉を理解できない)」はこういう状態を言うのではないかとのことだった。
すなわち、そのどちらでも、話すことに対する意欲や興味の衰退は特段認められないが、脳卒中をきっかけに、発話作業に疲労もしくはその他何らかの抵抗などの心理的負担を感じ、当該作業に身が入らなくなって(集中できなくなって)、その結果、発話能力の熟練度が逆戻りし(コレコレこういったふうに声音(言葉)を使っていくという意思の成熟度が逆戻りし)、子供の母国語習得時の初期段階のようになるのが①「運動性失語症」で、いっぽうの②「感覚性失語」は、喋っている途中、脳裏に他事が閃いたり、視野内の何かに気をとられたりして、ひとつのことを言い切る前に次々と話が別のことに移っていき、各単語の意味は通じるけれども文章自体は支離滅裂になるという、こちらもまた集中にまつわる現象ではないかとのことだった。
要するに、両者ともアルツハイマー型認知症と違い、意欲や興味の減退を伴わないのではないか、ということだったが、仮にそうだったとしても、突然脳卒中に見舞われて手足が麻痺し言葉が自由に話せないようになれば、その現実に打ちのめされ、これまでもっていた意欲や興味を失うことになったとしても何の不思議もないだろう。
そして、その意欲や興味の減退が先の③「うつ状態」と⑤「自発性の低下」に当たるのではないかというわけである。
で、そうなると、アルツハイマー型認知症同様ここでも「激しい物忘れ」が起こってきておかしくないということになる。
つまり、こういうことである。
2025年12月22日に文章を一部修正しました。
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