(新)Nothing happens to me.

科学には、人間を理解することを妨げる理論的欠陥がある

アルツハイマー型認知症⑦:自分のいる場所がわからなくなって道に迷う理由(見当識が失われる・失見当part.2)(2/6)

認知症の人間の言動は理解不可能か・第11回

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◆「上の空」で歩いていて、ふと我に返る

 ここまで、アルツハイマー認知症と診断される状態についてこう推察してきた。すなわち、それまでなら集中してすることができていた、たとえば料理や言葉のやりとりといったことに、意欲や興味が減退していて集中できず、「上の空」でそうしたことをしていることしばしばの状態でないか、と。


 ではここで、みなさんがいま「上の空」で歩いていると仮定してみよう。みなさんは歩いている最中いつの間にか「上の空」になり、「上の空」で信号を渡り、「上の空」で角を曲がって、いま「上の空」で歩みを進めている。


 するとある地点でみなさんの身に、「上の空」でシャンプーをしているときに起こるのと同じことが起こる。


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「上の空」でシャンプーをしているときに起こることとは?

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 ちょうど先ほど復習したように、「上の空でしていたことはついいまさっきのことでも思い出すのは難しい(物の道理1)。「上の空」でシャンプーをしていたみなさんがふと我に返ったとき、ついいまさっきシャンプーをしたのだったか、それともこれからシャンプーをするところだったか、わからなくなるのと同じように、「上の空」で歩いてきたみなさんは或るところでふと我に返り、これまでどこをどう歩いてきたかまた自分がいまどこにいるかわからないことに気付くわけである。






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