*認知症の人間の言動は理解不可能か・第7回
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前回の話のつづきをしよう。
今回は、「不安、不穏(落ち着きのなさ)、うつ状態」について考察する。
現在、認知症に分類される、アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症、ピック病、の4つのうちの最初のひとつ、アルツハイマー型認知症を見ている。そのアルツハイマー型認知症の症状として長谷川和夫著『よくわかる認知症の教科書』(朝日新書、2013年)に記述されているものを次のように箇条書きでまとめ、冒頭のA(初期段階)の①から順にひとつずつ、ほんとうに「理解可能」か検証しているところである。
今回はAの③の番である。
A.初期段階
①物忘れが次第に激しくなる(記憶機能の低下)
数分前に食事したことを忘れたり、曜日や日にちがわからなくなって、周囲に何回もおなじことを聞いたりするようになる。
②段取りを立てて物事を行うことができなくなる(実行機能障害、手順の障害)
言葉のやりとりが難しくなったり(失語、「あれ」「これ」といった代名詞が多くなって意味が通じにくくなる)、料理などができなくなったりする。
③不安、不穏(落ち着きのなさ)、うつ状態
④物盗られ妄想をするようになる
財布などの貴重品をどこかに置き忘れて、それを身近にいる人(介護している人など)の責任にし、「盗まれた」と主張する。
⑤作話
事実とは異なることを話のなかに織り込む。
B.中等度①見当識が失われる(失見当)
季節や時間の意識がなくなったり、自分のいる場所がわからなくなって道に迷ったり、トイレの場所がわからなくなって失禁したりする。
②失行
ボールペンなどこれまで当たりまえに使えていた道具が使えなくなったり、着替えができなくなる(着衣失行)
C.高度認知症①対象を認識できなくなる(失認)
いっしょに暮らしている家族の顔がわからなくなる(相貌失認)。また、大小便の失禁、摂食障害・嚥下障害(食べたり、飲み込んだりが困難)が起こる。
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