(新)Nothing happens to me.

科学の欠点、限界、見落としている大事なもの

統合失調症の「メッセージを受けとる」「世界は僕のためにある」「テレパシーで交信した」を理解するvol.4(統合失調症理解#14)(5/5)

*短編集「統合失調症と精神医学と差別」から短編NO.24


◆ここまでを簡単に振り返る

 この要領で引用のつづきをどんどん見ていきますよ。


 いや、そのまえにこの辺りで一度これまでをすこしふり返っておきましょうか。


 みなさん、ここまで、どうでした? (精神)医学なら、統合失調症の症状と見なし、「理解不可能」と決めつけるだろう、ここまでの小林さんの言動は、果してほんとうに「理解不可能」であるとみなさんには思われました?


 むしろ、「理解可能だと確信されたのではありませんか。


 小林さんは単に、みなさんや、世間のひとたちや、俺などがふだんよくするように、「現実を自分に都合良く解釈していた」にすぎませんでしたね? 


 みなさん、よく自分自身のことを考えてみてくださいよ。現実を、とんでもないくらい自分に都合良く解釈すること、しばしばありませんか(俺はしょっちゅうありますよ)。あるいは、そうした解釈をしばしばする、上司、教師、同僚、友人、知人、経営者、従業員、専門家、生徒、コメンテーター、親戚など、みなさんの周りにたくさん思い当たりはしませんか(俺は、思い当たり、ます)。


 もちろん、小林さんのことをいま完璧に理解し得ていると言うつもりは俺にはまったくありませんよ。真相はその逆ですよ、逆。小林さんのことを多々誤ったふうに決めつけてしまっているのではないと気が咎めて仕方がないというのが、正直なところですよ。


 でも、さすがにこれまでの考察からでも、十分明らかになっていますよね。ここまでの小林さんが、(精神)医学の見立てに反しほんとうは理解可能であるということは。


 みなさんのように、申し分のない人間理解力をもったひとたちになら、ここまで見てきた小林さんのことが完璧に理解できるということは、もはや明白ですね?


 にもかかわらず、そんな小林さんのことが(精神)医学に理解できないのは、単に小林さんのことを理解するだけの力が(精神)医学にはないということにすぎないと、もう認めざるを得なくなっていますよね?


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次回は9月7日(月)21:00頃にお目にかかります。


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