(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

統合失調症の「悪口が聞こえてくる(幻聴)」を理解する(5/5)【統合失調症理解#1】

*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.8


 さて、ここまで、(精神)医学に統合失調症と診断され、「理解不可能」と決めつけられてきたひとりの男性患者さんを見てきました。


 みなさん、どうでした?


 その男性患者さんはほんとうに、(精神)医学が言うように、「理解不可能」でしたか。


 いや、そんなことはありませんでしたよね。十分、「理解可能でしたよね。


 もちろん、その男性患者さんのことをいま完璧に理解し得たと言うつもりは、俺にはまったくありませんよ。正直な話、その男性患者さんのことを、多々誤ったふうに決めつけてしまったのではないかとしきりに気が咎め、ひそかに肩を落としているくらいですよ。


 でも、そうは言うものの、その男性患者さんが、ほんとうは「理解可能」であるということ自体は、いまの考察からでも十分明らかになりましたよね?


 申し分のない人間理解力をもったみなさんになら、その男性患者さんのことが完璧に理解できるということは、いま十分示せましたね?


 今回は、電話で家族に浪費を諫められたあと、悪口が聞こえてくると訴える、統合失調症と診断された男性患者さんに登場してもらい、その男性患者さんがほんとうは、(精神)医学の見立てに反し、「理解可能であることを実地に確認しました





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2020年2月14,15日に文章を一部修正しました。また同年2月20日に、文章を大幅に削除したあと、3文字付け足しました。


2021年8月3,11日に文章を一部修正しました。


次回は2月17日(月)21:00頃にお目にかかります。


*今回の最初の記事(1/5)はこちら。


*前回の短編(短編NO.7)はこちら。


*このシリーズ(全64短編を予定)の記事一覧はこちら。


*以前にも統合失調症の「症例」を挙げ、今回のように考察したことがあります。