(新)Nothing happens to me.

科学の欠点、限界、見落としている大事なもの

原因にかんするカワグチの仮説

*原因丸々ひとつは見つからない第3回

 養老さんも津田さんもともに、肺にがんを生じさせる原因なるものがあるとして話をしている。俺は今その前提に乗っかったうえで、特定されたと言われている原因が本当に原因丸々ひとつなのかと疑問を呈している。


 病気の原因としてタバコやアルコールの他、細菌、ウィルス、がん細胞、化学物質、アレルゲンなどがあげられるのを俺たちは日々よく耳にする。そのように原因としてあげられるものはすべて分子の集まったものである。そのように分子の集合として考えられているのであれば、原因なるものはかならず部分をもっていて、かつ、分割可能ということになる。したがって、(病気の)原因はいつも、丸々ひとつがそろっているとは限らないことになる。ばらばらになっているときもあるかもしれないと当然考えられることになる。


 原因丸々ひとつがそろっていれば、それはある結果(結果Nと呼ぶことにとする)を引き起こすことになるだろうが、原因丸々ひとつがそろっていないときは、つまり原因の一部分が、残りの部分と離れているときは、前者(一部分)も、後者(残余部分)もそれぞれ、結果Nを引き起こすとは考えられないことになる。


 よって、肺にがんができるという出来事が起こったひとには、身体のなかにその原因丸々ひとつが見つかりはするが、一生、肺がんにならないひとの身体のなかにも、肺がんを生じさせるそうした原因丸々ひとつは見つからないにしても、その一部分くらいは見つかるかもしれないということになる。むしろ原因の一部分くらいなら見つかってもよいことになる。


 みなさん、稚拙な理屈をならべてすみません。でも、魂こめて考えていくとどうしてもこうなるしかないんじゃないかと俺には思われるんです。

つづく


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