(新)Nothing happens to me.

科学はボタンをかけ違えたまま来たのではないでしょうか。

高橋源一郎

柴田元幸、高橋源一郎『小説の読み方、書き方、訳し方』

これは今まで誰にも言ったことのない秘密だが、私は変化球を投げることができる。それもかなり鋭い変化球を。そして、このことが私の生きる上での自負になっ……。 「それ、前に書きましたよね? もう導入部として使用済みですよ」 え、うそ?! 「高橋源一郎…

高橋源一郎『「悪」と戦う』

いきなりですが、みなさんは悪と戦っていますか? そこのなぜか白衣を着ているキミはどうですか? 「え、僕ですか? そりゃあ、もちろん戦っていますよ! 最近はSNSでも力いっぱい、悪を批判する活動にいそしんでいます。SNSの力はすごいらしいじゃないです…

高橋源一郎『大人にはわからない日本文学史』

誰にも言ったことはないが、私はかなり鋭い変化球を投げることができる。比喩で言っているのではなく、正真正銘、野球のあの変化球を投げられるのである。こんな私でも日々なんとか生きていけるのは、鋭い変化球を自分は投げられるのだという密かな自負があ…

高橋源一郎『一億三千万人のための小説教室』

ふと気がつくと、グラウンドの上で走っているのが、自分ひとりであることに気づくことがあります。(高橋源一郎)*1 一億三千万人のための小説教室 (岩波新書 新赤版 (786)) 作者: 高橋源一郎 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2002/06/20 メディア: 新書 …

高橋源一郎『ジョン・レノン対火星人』

大学で関西出身の友人がひとりできた。関西人と知り合いになったのはそれが初めてだった。今でこそ、「上方文化」はテレビなどを介して日本各地に浸透しているが、私が学生の頃はまだ、上方はそれこそ異国の地である。興味津津で彼に近づき、観察し、いろい…

高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』

「いやぁ、妻が、着ていく服がないと言ってね」 「だってぇ」 「鏡のまえで、服を着たり脱いだりでもうほんとこまっ」 「も〜やめてよ〜」 「あれあれ、ちょっと待ってくださいよぉ」 よれよれのレインコートを着た男がこの夫婦をさえぎって言う。 「奥さん…