2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧
*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.10 ◆(精神)医学は統合失調症である でも(精神)医学には、Aさんのようなひとたちのことがまったく理解できてきませんでした。みなさんと違って、(精神)医学には、Aさんたちのことを理解するだけの人…
*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.10 ◆すべての場面で起こっていたことは何か さて、ここまで、場面を5つに分けて見てきました。どの場面でもAさんの身におなじことが起こっていたのが確認できましたね。まず、Aさんのもっている「自信」…
*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.10 ◆場面5(食堂に入ると聞こえてくる声) そして最後にAさんはこう言って、話を締めくくっていましたね。 いわゆる病気の症状としての被害妄想は、いまでも全然変わっていないし、治ってもいません。いま…
*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.10 ◆場面4(家のなかを覗かれる) こうして急速に居場所がなくなってきたAさんはついに家のなかでも、従業員たちのことを気にするまでになります。 居たたまれなくなり「この人たちから逃げたい」と思いま…
*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.10 ◆場面3(トイレに入っても噂される) つぎの場面に進みましょう。 いつしか、私をいじめていた人たちが幻聴としてあらわれ、一日中私についてくるようになりました。私がどこに行こうとも、私の考えてい…
*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.10 ◆場面2‐Ⅲ(見抜かれていないか心配になる) では、ここから、3つ目の想像(Ⅲ)に移りますね。 朝礼のスピーチがAさんには退屈でならなかったと先ほど同様仮定して話を進めますよ。Aさんは「スピーチ…
*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.10 ◆場面2‐Ⅱ(言い当てられたと思い込んだ) つぎは、ふたつ目の想像(Ⅱ)を見てみますよ。 たとえば、朝礼で誰かが退屈なスピーチをしていて、最後にその話をこんなふうに閉めたと仮定してみてくれません…
*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.10 ◆場面2‐Ⅰ(ひとに言い当てられた) すると そんなある日、朝礼で、突然、私の考えていることが相手に伝わり、言い当てられるという出来事が起こりました。とにかく驚きでいっぱいでした。 その後、私の…
*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.10 ◆場面1(男たらしだという噂が聞こえてくる) Aさんは大手スーパーに入社したときのことから語りはじめていましたね。 入社した当初は、研修などで同期の仲間どうしで話すことが多く、先輩と仲良くなる…
*短編集『統合失調症と精神医学の差別』の短編NO.10 目次・当事者Aさんが語る5つの場面・場面1(男たらしだという噂が聞こえてくる)・場面2‐Ⅰ(ひとに言い当てられた)・場面2‐Ⅱ(言い当てられたと思い込んだ)・場面2‐Ⅲ(見抜かれていないかと心配…