(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

2015-04-24から1日間の記事一覧

随筆「物理学と感覚」

*寺田寅彦、存在の読み替えについて第2回 高知新聞の記事に出てくる随筆「物理学と感覚」(大正6年11月)を読んでみる。この随筆は科学の基本姿勢を的確につかんでいて、物理学にたいする寺田の異議申し立てについてもわかり易く説明している。この随筆の…

寺田による科学への異議申し立て

*寺田寅彦、存在の読み替えについて第1回 科学というと、事実を事実に忠実に把握する学と思われがちであるが、それはむしろひとつの思想である。ひとつの独特な世界観を作りあげる営みである。物理学者の寺田寅彦(1878年-1935年)は生前、科学が作りあげ…